御曹司系アイドル。After Story

夢 ページ5

〇夢
「れーーーん！！！」

「うっ、、あほ、、」

「んふふっ笑」

無駄に広い部屋の無駄に広いベッドで

幸せに睡眠中の御曹司の俺様を邪魔してくるやつなんて

こいつしかいない

「Aちゃん、、痛い、、」

「だって、遅いんだもん」

「えっ、、、、あ、」

「あ、じゃないよ？！笑」

今日は俺の家で会う約束してたんだ

約束の時間、とっくに過ぎてる

「んー、ごめん、起きる」

寝ぼけなまこの俺の手を引いて彼女は居間に向かって歩いてく

「「あ」」

「あれ、いらっしゃい、Aちゃん」

「永瀬様ー！お邪魔しております。」

父親と鉢合わせ

「相変わらずお綺麗で、さすが神楽木グループのご令嬢だ」

「いえいえ、恐縮です笑」

「それに比べてお前は、笑」

だる着に寝癖つけてる俺を見て

父親は苦笑してる

できの悪い息子ですみません。

「じゃあ、Aちゃん、ごゆっくり

私は本社に行ってくるよ」

「ありがとうございます。」

「行ってらっしゃいませ、父上」

父親が外に出たのを見送って

「ウケるw」

「なにが笑」

「そんなボサボサの髪で、父上！なんて笑」

「うっせぇなぁ、笑

で、今日は何する約束やっけ」

「はぁ、もうなんで覚えてないのよ！

一緒にビジネス書読もうねって」

「あーあ、そうやったな」

Aのマイブームはビジネス

最近まで株？為替？よくわかんない！

なんて言ってたのに

さすが神楽木様の娘

ハマると俺よりも鋭い指摘を次々に投げかけてきて

俺は戦々恐々。

完璧じゃない、なんて言うけど

どこまでも器用でポテンシャルが高くて

素直に尊敬。

髪を整えて、着替えて、一応ちゃんとした身なりをして

執事の入れた紅茶を嗜みながら2人

ビジネスの名著を読む

御曹司と令嬢の休日の昼下がりって感じで

これはこれで悪くないな、なんて。

「ねぇ、廉、私ね」

「うん」

「お父様の会社、継ぎたい」

「は？本気で言ってんの？笑」

「うっわ、バカにしてるでしょ！

本気よ？！

もうお飾りのお嬢様は飽きた

それに、こんなに可愛くてなんでもできちゃう私が社長になると将来安泰じゃん？」

バカそうに見えるけど

めちゃくちゃ優秀なのを知ってしまってるからなんとも言えない

「私の夢はね

廉と2人でもっともっと大きな会社を経営して

世界中の人を幸せにすること」

彼女ならやりかねない。

「俺らってまじで無敵よな」

「それ」

あぁ、俺のAが今日も尊い。

END

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