狂愛 (ページ24)

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玲於side

臣「…A、誰か来てたの？」

A「…え、どうして？」

臣「…いや、あれ飯食った後でしょ？」

臣さんが指差した先には

さっきまで俺らが飯食ってたテーブル

テーブルの上には茶碗やら箸やらが２つずつ出てて

どこからどうみても2人で飯食った後

やべえ、ばれたら本気でやべえ

A、挙動不審になってるし

臣さんもそんなAのこと見て絶対怪しんでる

臣「…A？」

A「…あ、いや、仕事のね、友達が…」

臣「…仕事の友達？」

A「…そうだよ、ほら、この前話した子」

臣「この近くに住んでるって子？」

A「…そう！その子」

臣「へえ、」

しばらくして、届けに来ただけだからって帰ってった

もう出てっていいかな？

「…狭かったんですけど、」

A「…ごめん、本当にごめん」

「…まじで危機一髪だったな」

A「…ね、ばれるかと思った」

「…あーもう、ほんと心臓に悪い」

A「合鍵なんて渡さなければよかった…」

ソファに座って、急な事で疲れすぎてもう放心状態

あー、臣さん何も気づいてないといいな

まあカバンもスマホも持ってたし、気づきようがねえよな

…ん？

「…え、A」

A「ん？」

「…靴って、」

A「あ、隠してない…」

「まって、まって、やばくね？え？」

A「…インテリア、って思ったかもよ？」

「…ばかじゃねえの、誰もそんなん思わねえよ」

明らかに女の子サイズではなくて

デザインもブランドも男用って感じだし

絶対怪しんでるよな、

やべえ、もうほんとにやべえしか出てこねえ

「…A、どうしよ」

A「私、お兄ちゃんいる」

「お兄ちゃん？」

A「臣くんもお兄ちゃんいる事知ってるからさ、」

「…お兄ちゃんの靴って思ってるといいけど」

A「大丈夫だよ、ね、玲於くん」

「…まあ考えてても何も変わんないしな、」

ゆっくり風呂入って、アイス食べて

さっき気になったゲームも一緒にして

「…狭い」

A「…じゃあ下で寝てよ」

「…断る」

A「…なにそれ」

「ねえ、あした何しよっか」

A「おうちデート」

「…今日したじゃん」

A「…明日もしたいの」

「…なんだそれ」

シングルベッドにくっついて寝て

何気ない会話して

こんなだらだらなデートもありだな、なんて

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