【ONE PIECE】必要ない人間のはずだった【ゾロ】 (ページ41)

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41話ページ41

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パァンッ(発砲)_____カンカンカンカンッ!!(壁に当たって反射)_____ドガンッ(着弾)！！

「「ぎゃあああああ！！」」

「もはや才能だな……」

「話には聞いてたけど……本当にセンスがないわね」

「う"っ！！」

「前線に出てこられたらむしろ邪魔よ」

「(死)」

「ロビンさん言い過ぎ言い過ぎ！！」

部屋の隅で丸まってシクシク泣き続けるAを見もしないロビン。コアラとハックが励ますが、カバー出来るところがないのでほとんどカバーになっていない。因みに撃った弾はコアラとサボの間に着弾した。

革命軍に保護されて久しく。
ロビンに何かを教えたがるサボやコアラだったがロビンは既に確立された戦闘技術がある。Aは明らかに非戦闘要員で二人も遠慮していたところ本人の希望で教えることになった……のだが。

「何で撃ったそばから壁に反射してあらぬところにいくんだよ」

「これ、そんな機能ない銃なんだけど……」

「大人しく逃げの技術を極めるのが最善ではないのか」

「本当……すみません……」

天才的なまでのセンスのなさに、サボですら匙を投げそうな程である。しかしかわす技術は完成されており、既にコアラやハックから十分間逃げ切ることに成功している。
故郷の叔父や革命軍からもお墨付きを得たので本当に逃げる才能だけはある。彼女はまたへこんだ。

くすんくすんと鼻を鳴らして、諦めた方がいいのかもしれないと思考し始めた刹那、それを見透かしたようにロビンが口を開く。

「ピアス、返しにいくんでしょ？」

「！……はい！！」

嗚呼そうだ、決めたのだ。
誰かを頼りながらも、一人で新世界へ旅をしにいくと。
2年の間に渡れるだけの技術と知識を得て、そしてゾロにピアスを返す。そうして初めて、本当に自分の為の旅が始まる気がするのだ。

頼ってばかりは嫌だけど、まずは自分が一人前にならなければ話しにならない。ずっと順序が逆だったのだと。

「新世界、どんなところだろう……強くなれますかね」

「ええ、きっと」

「ふふふ！ロビンさんがそう言うなら、きっとそうですね」

「…………貴女とは、長い付き合いになりそう」

「？」

あの剣士さんがこのまま放っておくとは思えないもの。
口には出さず心の内でそうこぼしたロビンは、「フフフ」と笑って誤魔化した。