37話 ページ37
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「ゾロォ！！！」
「今、誰かいませんでしたか！？」
「おい生きてるか！！ゾロ無事か！？」
荒い心臓の鼓動と息が苦しくて返事が出来ない。
晴れてきた煙幕と共に目の前の大男の姿がはっきり見え始める。男の目は確かに私を捉えていて、マントのフードも風で脱げているため意味はない。
「お〜〜……誰だい〜〜？」
「ゼェ、ゼェ……！危なかった！」
「おおお、おまえAか！？」
側で完全に膝をついて俯くゾロくんを見るに本当に瀕死らしい。これ以上攻撃を受けたら本当にまずい。逃げと避ける技術だけはあってよかった！
「気をつけて！！！その男、『海軍大将』よ！！！」
背後から聞こえる知らない女の人の声。
骸骨の人が驚きゾロくんが咄嗟に刀を構えようとしたので柄の頭を抑える。怒鳴る気力もないらしいゾロくんに鋭く睨まれたが戦ったとて、
今のルフィさん達と彼らは、ステージが違う。
黄猿の指先がこちらに向く。
光が灯るのを認識する前に、肩を光の光線が貫いた。
「う"……っ！！」
「海賊を守るのは〜〜罪が重いよォ〜〜〜」
「テメェ……！！」
ジュッと肉が焼ける音がした。涙も引っ込み錯乱しかねない激痛。慣れないものに背中から倒れてしまい、息が更に荒くなる。視界の端で刀を構えるゾロくんとつま先を向ける黄猿が見えたから、考える前に飛び起きて間に滑り込んだ。
彼が死ぬのは、ダメだから。
走馬灯と言うべきか、光の集まる一瞬一瞬がスローに見える。サングラスの奥から見える目には面倒そうな感情しか見えない。
こわい、こわい、こわい！！！
死にたく、ない。
「逃げろ、A！！」
「A〜〜〜！！！」
「逃げてェ！！」
「何してんだ！！さっさと二人を連れて逃げろ！！」
「攻撃が当たらねェんだよ！」
ゾロくんだけじゃない。ルフィさんやナミちゃんの声も、ウソップさんに、知らない人の声も聞こえる。逃げろって、言ってくれてる。
嗚呼、嬉しいなあ。
私が間にいるなら、ゾロくんはきっと死なない。
大丈夫。
「何やって」
「_______
怖くて怖くてしかたないけれど_______
この世界で一番
背後のゾロくんを、強く突き飛ばした。
_______ドガァァアン！！
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たかこ(プロフ) - 続編楽しみにしてます！！ (2022年7月5日 22時) (
レス) @page45 id: 2079c866b2 (このIDを非表示/違反報告)
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