５７話 ページ7
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「ーーー…………」
「！目覚めたわ！」
軽くむせるような衝動に目が醒める。
身体が微かにビクリと咳の衝撃で揺れる。頭から流れた血が固まって開けづらい左目。右目だけを開けると、カリファと目があって、何処かへ叫んだ
ジャブラが視界に侵入してくる
「よォ、どうだ、調子は」
「……喋る気も、起きない」
「話す元気はあるみたいだな」
物は言いようだね、ブルーノ。
心の奥で皮肉を漏らす。よく見るとここはブルーノの扉の奥の世界だ。
ジャブラに少し雑に助け起こされ、悲鳴をあげる身体を無視して周りを見る
ジャブラの上着を借りるカリファと、座り込むジャブラ。同じくうな垂れるように座り込むカクに、息も絶え絶えで立つブルーノ
フクロウはクマドリとルッチの側に座り込み意識の回復を待っている
「……生きてんだ」
「やられてしばらくしてからブルーノに助けられてな。見ろ」
みんなも、私も。てっきり火の海の中だと思っていた
催促されて周りを見ると、案の定そこかしらに大砲の弾が飛び、爆破。芸術性さえあった建物達も、エニエス・ロビーにて靡く政府の旗も、みんな燃えていた。全てがここには辿り着かないが、それでも見ているだけで焼ける匂いが感じられるほどに生々しい
「……給仕とか、生きてるのかな」
「さァな」
「少なくとも、今この島に残る人間はワシら以外全滅じゃろうな」
私も、その中に入ると思っていた。
ブルーノの姿が見えなかったし、こうして助けられる可能性もなかったわけじゃないが、最悪助けられなくても良かった
いっそのこと全て燃えて仕舞えば、昔のことも、置いてきたものも、捨ててきたものも、全てを忘れられると思ったのに。
燃え盛るエニエス・ロビー。
ジャブラが育てていた植物も
カクが集めていた本も
カリファが大事にしていた食器類も
それぞれが大切にしていたものがみんなみんな、この世から消え失せていった
「……包帯とかある？」
「無いわよ。回収する暇がなかった」
「そっかぁ……身体めっちゃ痛い」
外の世界が死屍累々とした世界なのが信じられないほど、穏やかでのんびりとした空気が微かにあった
見て見て、脇腹斬られた。
誰に？
ロロノア・ゾロ
おー、ワシもじゃ。
見せんな！！！！
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雅榴(プロフ) - 由華さん» ありがたいお言葉をたくさんありがとうございます！随分前の作品にコメントして頂き嬉しいです。ワンピースは思い付いたら、程度なのでご期待に添えるか分かりませんが、出来る限り良い作品を作れるよう頑張ります！コメントありがとうございました！ (2021年8月18日 22時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
由華(プロフ) - だきます！ワンピースの作者さんもう何年も活動されてない方がとても多いのでなんだかすごく嬉しかったです笑これからも無理のないよう更新していただけると助かります！！ (2021年8月16日 17時) (レス) id: 26fc746bcc (このIDを非表示/違反報告)
由華(プロフ) - 今更この作品にたどり着きました…。何年も占ツクを愛用してますが、自らお気に入り登録したのはこの作品が初めてです。本当に号泣しました、とても良い作品に出逢わせていただいて感謝しかないです。雅榴さんはまだ活動されてるみたいなので、他の作品も楽しませていた (2021年8月16日 17時) (レス) id: 26fc746bcc (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 深海さん» 有り難いお言葉をありがとうございます！後半など楽しく書けた作品でしたので、そう言って頂けてとても嬉しいです。コメントありがとうございました、今後ともどうぞよろしくお願いします！ (2020年2月25日 6時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 最高に最高でした…だめだ語彙力が失われていく…(( もう本当にこの作品を作ってくださってありがとうございます好きです… (2020年2月25日 3時) (レス) id: 442265d558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年2月22日 0時
