３話 ページ3
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順調にのし上がる彼女は異例とも言える速さで俺たち幹部に近い役職に就いた。更に階級を上げるには組織にとって代え難い強さが必要で、彼女はいくら修行し続けてもそれが実を結ぶことは無かった。
しかし昇格は昇格なので、最初よりも少し広めの部屋に移動出来たが、無欲な事で有名になった彼女は案の定、部屋の移転を断り六畳程度の部屋で過ごしていた。
「ちょっと良いか？」
コンコンと扉をノックして返事を待つ。
数秒してから返事があったので扉を開けると、スタンドライトで机を明るくして、彼女は何かを書いている
「これなんだがーーー……何書いてんだ？」
「日記」
「日記？」
ほのかに嬉しそうな横顔。カリカリと日記に文を記すスピードは落とさずに仕事の話をするもんだから、器用だと少し感嘆する。仕事の話が終わって、いつもならさっさと部屋を出るんだが、なんとなく気になった。
「何を書いてるんだ？」
「プライベートのこと」
「そりゃまたどうして。プライベートの時間なんて、あってないようなもんじゃないか？」
「……だから書くんだよ」
誰かにいつか見せたいんだろうか。そう思った。
彼女のワクワクとした表情は自分で楽しむというより誰かに見せることを楽しみにしている人間の顔だ。
それはコアラの言っていた恋人とやらだろうかと考え、ふと思う。
「……こんなにわかりやすいのに、なんでわからねェんだろうな」
ドラゴンさんに、コアラやハックは分かるらしい。
が、一般階級となると途端に分からなくなるみたいで、加えて口下手らしい彼女は少々意思疎通が困難な時がある
「……ここ数年で、表情が固まっちゃったからかな」
モニモニと頬を揃えた指先でマッサージする彼女。
時々ムニィと引っ張って、なんとか口角を誰が見てもわかるくらいに上げれるようになりたいらしいが
かなり、間抜けだ。
「ぷっ、」
「……笑わないで」
悪ィと謝りつつも、含み笑いは止まらない。それを見て更にむすくれて、唇を尖らせる彼女にまた笑いが湧き上がる。
なんともまぁ、面白い奴だ。
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yKIcXedzgwAXtB0(プロフ) - すごくキュンキュンしました！！少年の少しかわいらしい感じとかが表れてて悶えまくってました(*´∀｀*)ﾎﾟｯ (2022年6月6日 0時) (
レス) @page23 id: 419acffcc5 (このIDを非表示/違反報告)
ロロ - すごくよかった✨泣きそうになっちゃった〜( ＞Д＜；)またどこかで会えるって信じたい！😆 (2022年2月22日 10時) (レス) id: 9b9224080b (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - ゆゆさん» コルボ山時代は書いてて楽しかったので、存分に堪能して頂けたようで嬉しいです！語彙力低下するほど感情移入して頂けた証拠ですので、謝ることは何一つとしてありませんよ！コメントと有り難いお言葉ありがとうございました！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - コルボ山時代のお話、すごく甘酸っぱくて微笑ましくて頬緩みっぱなしでした・・・・(TT) 本当に最高な作品に出会えた気がします、最高な故に語彙力が低下してしまい申し訳無いです;_; (2020年8月13日 23時) (レス) id: 1a92e170c3 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - ホウ酸さん» 有り難いお言葉有り難いございます。何ヶ月も前の作品にコメント頂けると思っていなかったのでとても嬉しいです！コメントありがとうございました！！ (2020年7月26日 20時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月30日 0時
