四つ葉のくろーばー (ページ4)

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玄関まで一緒に行って、潤ちゃんと桜を見送った。

桜side

病院から帰ってきても、グズグズしている潤ちゃん。

抱っこしていると、少し落ち着いている。

必要最低限のことだけして、ぴったり密着抱っこ。

１日そうして過ごすと、次の日には平熱になって元気になった。

もう１日、ゆっくり過ごして今日は訪問リハビリの日。

ラグの上に座って、遊んでいる潤ちゃん。

インターフォンがなって、智先生が来てくれた。

「こんにちは〜」っていう智先生の声を聞いたら、一瞬で大泣き。

私に向かって、必死で手を伸ばすから抱っこした。

智「潤ちゃん、知らない人が来ていやだね。人見知りかな」

「環境が変わった疲れから、お熱が出て病院へ行ったんです。
　もう、体温計だけで大泣きでした。
　そのせいもあると思います」

智「そっか、そっか、もしもしに行ったんだね」

もしもしの単語を聞いて、また一段と大泣き。

智「ごめん、ごめん、もしもししないよ」

智先生に言われると、少しだけ泣き声が小さくなった。

智先生は、「ご飯は食べられていますか」「元気になったかな」って
言いながら、私と話をした。

その間、抱っこのままの潤ちゃん。

背中を向けていて、１度も先生にお顔を見せていない。

「すみません、１度もそちらを向かなくて・・・」

智「いいです。この空間に一緒にいられるだけで十分です。
　たっぷり抱っこしてあげて下さい。ママの抱っこがいいんだもんね。
　パパにも同じ感じですか？」

「そうです。抱っこがいいみたいで。ラグに座って遊ぶこともあるん
　ですけど、姿が見えないと不安みたいです。
　かわいくて、ずっとそばで一緒にいます」

智「いいですね。ママとパパと一緒にいると安心って思えると。
　その後にいろいろな事を経験していきましょう。
　ちゃんと、様子を伺っていますもんね」

そう言ってもらって、智先生は帰っていかれた。

夜、帰ってきた翔くんが潤ちゃんを抱っこしながら、
「リハビリどうだった？」って聞いてきた。

ずっと、抱っこのまま泣いていたことやそれでもいいと言ってくれた
事を話した。

翔くんは、「そうか、お疲れさま」って言いながら潤ちゃんの頭をなでた。