冗談は２次元だけにしてもらえます？ ２【沖田総悟】

第４８話 ページ10

総悟と私は伊東派隊士を相手に激しい戦闘を繰り広げた。背中合わせになりつつふたりで次々に敵を斬りさばき、圧倒する。初めての共闘だけど、それにしては我ながら見事な連携だと思う。


一通り倒すと私も総悟もすっかり息が上がってしまい、顔も服もボロボロになっていた。総悟は特に疲れていたせいか、床に膝をついてしまっている。

すると、列車が何かにぶつかったような衝撃で大きく前に揺れた。とっさにそばにある座席につかまったけれど、よろけて転ける。

車両前方を見ると、扉が吹き飛び、壁も大きく壊れている。そしてそこに、飛び込んできたと思われる新八くんと近藤さんがいた。


「なるほど、前を走ってた車両とこの車両がぶつかって再びくっついたのね。あのシーンか」


新八くんと近藤さんがこちらを見、総悟は立ち上がって近藤さんに近づく。


「ちょいと働きすぎちまった。残業代出ますよね、これ」

「総悟！」


近藤さんは安堵の表情を浮かべた。


「Aさん！ 無事だったんですね」

「うん。新八くんもミンチにならなくてよかった」

「いやどういう意味！？」


新八くんがツッコミをいれたところで、後方の扉が開き神楽ちゃんが入ってくる。


「A！ お前ら！ 皆生きてたアルな」

「神楽ちゃん！ よかった……」


神楽ちゃんと抱き合って無事を喜ぶ。総悟はふと近藤さんにたずねた。


「近藤さん、土方さんはどこに行ったんですか」

「トシは恐らく今、伊東先生と戦ってる＿＿」


近藤さんがそこまで言いかけたところで、大きな爆発音とともに列車が急停車した。

第４９話→←第４７話

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す