第18話 ページ20
「で、話とは?」
急に呼び出されました。そしていきなり本題に入るゴリラ。
「聞いた話では、姫様がこの間Aちゃんに会ってから『Aさんの凛々しさに心奪われました!』と大変尊敬されているらしい」
「はあ、そよ姫が」
こんな私を凛々しいなんて言って頂けるとは……というかそよ姫可愛すぎ。純真無垢って感じがする。
「そこでだな、姫様がAちゃんに護衛をしてほしいと」
「姫様の護衛!?」
驚いて聞き返すと、近藤さんはうむ、と頷いた。
「もちろん城はいつも守りを固めてあるし、姫様の単独護衛も総悟や見廻組がやっているんだが、Aちゃんにも是非お願いしたいそうだ」
見廻組ということは、今井信女さんかな。
「でも、私なんかで良いんでしょうか。まだ実戦経験も無い素人だし」
「剣の腕は申し分ないし、体力もある。Aちゃんなら大丈夫だ。それに警察は男ばかりだから、女手も欲しいということだ。だから引き受けてくれないか? お願い、300円あげるから!」
「300円で釣るならいくら姫様のご依頼でもお断りします」
真剣なはずがボケてきた近藤さんをバッサリ切り捨てる。しかもそれ銀さんと同じセリフだからちょっとムッとしたし。
「ごめんごめん! 俺が悪かった! 雰囲気を和らげようと思ってボケてみただけだって!」
「わかっています。近藤さんが私を信頼してお願いしてくださっていることですし、なにより姫様のお頼み。受けないわけにはいきません」
すると近藤さんはパッと顔を上げた。
「おお、やってくれるか?」
「はい。私、やります!」
「ありがとう。よく引き受けてくれた」
近藤さんは改まってコホンと咳払いをする。
「姫様から呼び出しがあった時だけでいい。あと街での帯刀も許可が出ている」
「帯刀許可ですか? でも私は基本木刀コーティングなんであまり意味が無いような……それに」
「それに?」
「正当な理由があれど、むやみに人を殺したくないし、そもそもした事もありません」
近藤さんはそうか、と言った。
「しかし、守るのは将軍の妹君だ。いつ姫様を狙う輩が現れるとも限らない。危険だと判断した時にはそうせざるを得ない時もある」
「……はい」
「まあ、とりあえずだ。許可証を渡しておくから常に持っていなさい」
近藤さんは小さなカードを私に渡した。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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yunami☆彡(プロフ) - 美穂さん» ご覧頂きありがとうございます!楽しんで頂けてとても嬉しいです♪今年受験生になるので更新の頻度が落ちるかもしれませんが、今後ともこの作品をよろしくお願いします! (2019年2月2日 16時) (レス) id: dcfedc9460 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - こんにちは☆凄く面白いです(*^^*)これからの更新楽しみにしてます♪ (2019年2月1日 12時) (レス) id: 8db3d29e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yunami☆彡 | 作成日時:2018年8月21日 8時