占いツクール
検索窓
今日:650 hit、昨日:1,396 hit、合計:563,351 hit

>37話 ページ41

【ASide】



紅茶が苦手だということを知り、残してしまうのが何だか申し訳ない気がして、全部飲み干した。



苦手だというのに、わざわざボクのために淹れてくれるなんて……。




アズール「おや、すべて飲んでしまうなんて……」


『先輩の苦手なものだったのに出させてしまったので……』


アズール「お心遣いありがとうございます。良い後輩に巡り合えて良かった」




先輩の何気ない一言に、ちょっとだけ心が温かくなる。



誓約書の時はびっくりしてしまったけれど、やっぱり、良い人なんだなと再確認した。




アズール「あぁ、そうそう。昨日のことについて話して差し上げる、という事でしたね」


『あ、はい……教えてほしいです』


アズール「なら、その対価を払ってもらいましょうか」


『対価?』




放しながら、寮長さんは綺麗にたたまれてあったボクのパーカーを、広げて肩にかけてくれた。




アズール「等価交換……つまり、何かをしてほしい時は、それと同じくらい相手に尽くさなければならない、という事ですよ」


『寮長さん、に?』


アズール「昨日の件、それからプラスアルファで紅茶も付けましたし……」


『え……?き、昨日ボクは何をしてしまったんですか……?』




意味ありげに笑う寮長さんに、失礼ながら怖いと思ってしまった。



いったい、どれくらいの失態をして、どれくらいの無礼を働いてしまったのだろう……?




アズール「はあ……まったく骨が折れましたよ?けっこう苦労したので、少し辱められるくらいのことはしてもらいますかね?」


『え、ほ、本当に何をしてしまったんですか……?!』




あごを掬われて、一時的に、寮長さんとの距離がすごく近くなった。



鼻先がくっつきそうなくらい距離に緊張するけれど、間近で見る寮長さんの顔はすごく綺麗だった。



ボクと違い、鱗なんてひとつもない、つるつるした肌色。




アズール「……なーんて、冗談ですよ。そもそもこれは僕の独断なので……」


『僕……?』


アズール「おっと、しまった……“わたし”の独断なので」




一瞬だけ、寮長さんの素顔が見えた気がした。



思い返せば、ボクの前だけなぜか一人称が“わたし”で、双子先輩の前では“僕”というのは、どうしてなんだろう?



きっとボクには関係のないことなんだと思いつつも、エースくん、デュースくん、それからユウくんとの小さくて大きな冒険を思い出すと、なんだか寂しく思えて仕方なかった。

>38話→←>幕間ブレッシング!



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (276 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
812人がお気に入り
設定キーワード:ツイステッドワンダーランド , ツイステ , 男主   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

真冬(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます!そう思って頂けると書き手としてとても嬉しいです! (7月1日 8時) (レス) id: 3b7a3734b9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めちゃめちゃ面白いと思います!一人一人の特徴を細かく捉えられているので、台本がきで無くても誰が話してるかわかると思います (7月1日 1時) (レス) id: f9f5b33e7e (このIDを非表示/違反報告)
真冬(プロフ) - リンさん» コメントありがとうございます!楽しみに待っててくださいね! (3月28日 15時) (レス) id: 765f5735a2 (このIDを非表示/違反報告)
リン - とても面白かったです!更新楽しみに待ってます。 (3月28日 2時) (レス) id: e3d225ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
真冬(プロフ) - MeyAさん» コメントありがとうございます!楽しみにしてもらえて嬉しいです!更新頑張ります! (3月22日 9時) (レス) id: 765f5735a2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:真冬 | 作成日時:2020年3月20日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。