202話「ようやく。」 ページ21
「ただいま…」
どうしよう、どんな顔で、
「おかえりっ」
人懐こいいつもの笑顔で寄ってくる。
顔が見れない。
俯いたまま、冷蔵庫へ向い、買ったものを片付けていく。
中森さんは快斗のことが好き。
その事実が頭の中でぐるぐる回り続ける。
そもそも快斗の好きな人って？？
それが中森さんなら、中森さんも浮かばれる。
「快斗っ！」
「っわ、…なに？」
「快斗、好きな人いんの？！」
「え”っ？」
急な問いに、混乱するのは分かる。
でもこのモヤモヤは、その答えで消せるんだ。
「いるの？いないの？」
「おま、どっからその話…」
「風の噂。そんな事より、ねぇ。」
俺は快斗に詰め寄る。
逃げるから追い詰めた。
俗に言う、壁ドンである。する日が来るとは思ってもなかったけど。
「いやっ、Aｻﾝ？近い近いっ！！」
「はぐらかさないで。」
「…あーもう！！……………居るけど…？」
その瞬間、心臓が痛くなった。
ズキズキするってこーゆー事なんだ。
真っ赤な顔で答える快斗。
そんな顔を快斗にさせる奴が、いるんだ。
なにそれ、
狡い。
そこでようやく自分の感情を理解する。
これが鈴木さんが言ってた事か。
多分これが、恋なんだ。
いつからか知らないけど、
多分俺はずっと快斗の事好きだったんだ。
今更知ったところでもう手遅れだけど。
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沢 - めっちゃすごいです―ーーー、一気読みしてしまいました！これからのお話も頑張ってください！！応援してます。 (2021年1月5日 11時) (
レス) id: 9cb9dbbd4b (このIDを非表示/違反報告)
美術部 - ヤバイ、一気に読んじゃいました・・・もっと早くにこの作品に出合いたかったけど、読めて最高に嬉しいです！この小説を書いてくれた作者様、本当にありがとうございました！ (2020年8月15日 18時) (レス) id: dfab0f562e (このIDを非表示/違反報告)
とく - 最後まで読ませて頂きました。ひたすらに最高でした。リアルタイム(?)では見れませんでしたけど、この小説見つけられてよかったです！ありがとうございました。 (2020年5月1日 14時) (レス) id: 7ea0d5ffd3 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの匿名 - オメガバース…知ってたんですね……めっっちゃ気が合いそう！！(小並感) シリーズ1から読ませていただいてます！素晴らしい語彙力だと思います。その語彙力10分の9ください() (2019年5月26日 19時) (レス) id: 16bc441f1e (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - 吸血鬼LOVE♪さん» いざ文字に起こされると恥ずかしいですね…笑笑 でもわざわざコメントありがとうございます！！！自分でも「え、ここでちゅーしていいの？」と自問自答しました笑笑 (2018年10月16日 22時) (レス) id: 8b1dfa966a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作成日時：2018年6月23日 1時
