夢の中のエイン (ページ14)

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車でユナ先輩が迎えに来てくれて、途中からは電車に乗り換える。

テンションの高い先輩の話を聞いているとあっという間に会場に到着する。
もうすでに入場待ちの長蛇の列が出来上がっていた。

YN「私の推しのジョンハンは３つあるチームの中のボーカルチームにいるの！これがもう天使！性格はジャイアンみたいだけど、頭も顔もいいから全てがツボなの！！」

「うわっ、確かにイケメンですね！」

スマホの画面に映るジョンハンさんは本当にイケメンで中性的な顔立ちがとても綺麗な人だった。

YN「それでね？友だちはこのジュンって子を推してるんだけど、友だちが少しでもジュニペンが多いってジュンに感じてほしいから、Aちゃんにはこの団扇を持って観戦してほしいって言ってるんだけど…いいかな？」

「この人もすごいイケメンですね…！私なら大丈夫ですよ」

YN「ありがとう！友だちも報われるわw」

「報われるってww」

可愛くデコられた団扇を受け取り、話をしながら待った。

YN「私、今度のコラボでアシスタント出来るって聞いた時、死んでもいいと思ったんだよねww」

「そんなに好きなんですね！ずっと仲良くしてもらってるのに知りませんでした…」

YN「ごめんねw 実はカラット…あ、セブチのペンネームなんだけどね！
友だちの影響でカラットになったからまだ1年くらいしか経ってないんだよww」

「そうだったんだ…」

YN「うんw オタクと思われるって恥ずかしかったんだけど、最近リョウタにバレちゃって…もう隠すの辞めたのww」

「隠さなくていいのに…好きな事を全力で応援するのって素敵だと思います！」

YN「ふふふっ。ありがとう♪ あ、動き出したね！」

先輩と話しながら、入場する。
会場に入ると先輩と同じように待ちきれない様子のカラットさんたちがいっぱいで私まで楽しくなった。

暗転した会場、ライブが始まる。

だけど、終わる頃に私は後悔していた。

なんでここに来るまでの間に全員のプロフィールを見なかったんだろう…

そして、

あんなに気になっていたメンバーの名前を何故、聞かなかったんだろう…と。