12 ページ12
yb.
打ち合わせ後。
メンバーみんながぞろぞろと帰っていく中、
俺はのそのそと帰りの準備をする。
鈴木「あれ、薮まだ帰ってなかったの?」
楽屋の忘れ物チェックに来た鈴木マネが、
俺の存在に気づいて声をかけてきた。
宏太「うん。…マネージャーに聞きたいことあったから。」
鈴木「何よ?」
JUMPを守るのは、最年長である俺だから。
宏太「…A。ほんとにただの微熱?」
メンバー誰一人置いてきぼりにせず、
みんなでJUMPをつくりたいから。
気まずい沈黙が流れて、鈴木マネが天を仰ぐ。
ゆっくりと、慎重に。
…マネージャーが、口を開いた。
鈴木「…薮になら、言っても怒んねーかなあアイツ。」
やっぱり。なんかあるんじゃん。
鈴木「詳しいことは、俺の口から言えないけど。」
鈴木「…Aがいるとこまで、送ってってやるよ。」
だからさっさと準備しろ。
それだけ言い残した鈴木マネが、楽屋を後にする。
高鳴る鼓動を抑えながら、すぐにそのあとを追った。
.
何度か足を運んだことのある病院。
何度か通ったことのある廊下。
Aが体調を崩すと毎回お世話になる病院に、俺はいた。
"…あいつ、1人で抱え込んでるから。"
"誰か一人でも、それを一緒に背負ってやって欲しい。"
"それが出来んのは、薮なんじゃねーかな。"
車の中でかけられたその言葉。
俺なんかにその役目が伝わるのかな、なんて考えてしまう。
…けど。
……"JUMPを守るのは、最年長である俺だから"。
大きめの深呼吸をひとつして、
いつもAが入院する時に使う部屋へと足を進める。
そのドアが視界に入ってくると同時に、
見慣れた立ち姿に気づいた。
さっきお別れしたばっかりの、小さめシルエット。
大きめの白パーカー、黒のスキニー、配色が可愛いスニーカー。
14年以上一緒にいるんだ、見間違えるわけが無い。
宏太「…大貴?」
.
148人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
せな(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます!ご心配おかけしてしまいすみません…!!無事に完結できるよう頑張りますね〜!!温かいお言葉ありがとうございます!! (2022年3月4日 15時) (レス) id: b638a60bdd (このIDを非表示/違反報告)
まい - こんばんは!前回コメントさせていただいたものです。最近小説をちょこちょこ見に来てるのですが、更新されてないようで心配してます(焦)。是非最後まで、完結まで見届けたいと言う気持ちがあるので続き待ってます!!でも無理なさらず!お待ちしてます。 (2022年3月3日 23時) (レス) @page48 id: 8f49d2e699 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - 莉咲さん» コメントありがとうございます!!マイブームだなんて嬉しすぎます〜!温かいお言葉ありがとうございます。 (2021年12月25日 10時) (レス) id: b638a60bdd (このIDを非表示/違反報告)
莉咲(プロフ) - こんばんは、初めてコメントさせて頂きます。夜寝る前にこのお話を読むのが最近のマイブームになっています。次の更新も楽しみにしています。頑張ってください! (2021年12月23日 23時) (レス) @page36 id: 831d42e079 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます。読んで頂けて嬉しいです!温かいお言葉とても励みになります〜!ありがとうございます!! (2021年12月13日 11時) (レス) id: b638a60bdd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:せな | 作成日時:2021年11月21日 15時