荒野に咲き誇る紅い華 Ⅶ (ページ43)

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☆ ページ43

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4人で歌う曲が終わるとまた着替えてソロ曲の準備。

この曲は歌うためにすばるくんにレッスンを頼んだ曲だからしっかり歌わないと。

あとで映像見るから頑張れよって言われたもん。

『君の肩に伸びた長い黒髪風に揺れさらら穏やかな午後は

夢のその続きを少し聞かせていつか叶えよう繋いだ小指』

会場の空気がわたしのものになるのを感じる。

わたしの武器はアイドルとしてのスキル全て。
これで世の中を魅了してみせる。それくらい強気じゃなきゃ、ジャニーズなんてやっていられない。

それが終われば6人と揃いの赤い衣装に袖を通す。

問題はここからだ。ピシッと気が引き締まる。

『黙りこくっておかしいね会えない日はあんなに話したいことがあるのに』

6人が並んでいてそのセンターにわたしがいる。
歌パートもわたしだけがソロパートだったりして優遇されてるなあ、なんて。

ほっくんのソロ曲が始まるとまた急いで着替える。
…ほんとこの公演せわしないなあ(笑)

岩橋「間に合ったね(笑)」

『ここからが問題だよ…(笑)』

岸「いや、Aならいけるって！」

3人にぽん、と背中を叩かれてステージに出る。

歌い慣れた曲が多いからまだ余裕がある。
この後の早替えが一番の問題…。

いや、やる。出来る。

ノーマター・マターの途中で袖に抜けたわたしは猛ダッシュで着替えに入る。
もう他の6人はスタンバイ済みで、リハーサルの嫌な記憶が蘇って服を脱ぐ手が震えた。

大丈夫、まだ時間ある。大丈夫。
焦るな焦るな焦るな…。

『あーーっ』

ジ「セーフ、」

「「onetime 手挙げろ」」

「「twotime 天高く」」

…間に合った、、

リハでは成功しなかった早替えをなんとか成功させて、つい笑みがこぼれてしまう。

田「笑ってんじゃん(笑)」

すれ違う時に樹くんにぼそっと言われてしまった(笑)

「「2人 shake it baby 離さない終わることない夢を見たい」」

ああ…良かった。

今日も無事に終われそうだなあ。

その後ハプニングもなく、ライブは無事に終演した。

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