荒野に咲き誇る紅い華 Ⅶ (ページ11)

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＊2019年11月22日ページ11

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その日は確かに、後から思えばいつもより身体が重かったような気がする。

いや、それは自覚した後だからそう感じただけかもしれない。

とにかくわたしはおじちゃんが倒れたあたりからろくに眠れず、ご飯を食べる気にもならず仕事は毎日詰め込まれているしで最悪の状態だった。

10月になる頃にはそんな状態が通常化していたこともあって少し怠いな、くらいではいつも通り過ごせるようになっていた。
だから何も気がつかなかった。

自分の身体がもうとっくに限界なんて超えていることに。

『みんなありがとう～！！』

ジ「いぇーーーーいっ！！ありがとう！！」

森「またねー！！！！」

いつも通り公演を終えてハケた瞬間。

頭の中が掻き回されたようにぐにゃりと視界が歪んだ。

あれ？と思った時には全身の力が抜けていて、目蓋を閉じると同時にそのままその場にくたりと倒れ込んだ。

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『……ん、』

田「Aっ！！！」

京「A起きた？」

ジ「A…」

『…ぁ、れ』

目が覚めるとメンバーに囲まれていてふかふかの布団を感じ、白い天井が見えた。

わたし…倒れたの？

森「Aが急に意識失うからびっくりしたんだよ～！！ねえ！！」

高「ほんっっと、マジでこっちが心臓止まるかと思ったんだからな！」

『…なんで、病院？』

松「コンサート終わってすぐ倒れたんだよ。寝不足と栄養失調だと。また食ってなかったろ」

『はあ…バレちゃったか、、』

京「ごめんね、気付いてあげられなくて」

『違うの。わたしも自分でそんなに体調が悪いなんて気付いてなかった。』

松「めちゃくちゃ数値悪かったんだぞ！？そんなわけっ」

『…この体調がずっと続いてたから、慣れてたの。だから倒れるなんて思ってもみなかったし、本当に気付かなかったの。』

松「っ、、」

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