初めまして、命の恩人です。【東卍】

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クリスマスが終わって、次に来るのは大晦日。

「よお、一虎！Aも来てたんだな！」

「ん、場地と千冬。」

『うん。一虎に"Aが行かないなら俺も行かない"って駄々こねられて仕方なく…』

普段着でいいって言ったのに、振袖まで着て粧し込まされた。なんとヘアセットまで。

「お前一虎に甘いよな」

『…知ってる』

一虎はあんまり我儘言わないから、たまに言われると断れないんだよな…。


そして先ほどから私を凝視して一言も喋らない千冬くん。本当にどうした？

『えーと…千冬くん？』

「……」

『…こ、この振袖可愛いよねッ。一虎に選んでもらったんだ〜……。…大丈夫？』

顔を覗き込むと、口元を手で隠しながら

「………綺麗、っスね。Aさんが」

と言われた。

『え。あ、ありがと…』

思わずこっちまで照れてしまう。


「ちょっと何いい雰囲気になってんの〜。千冬にAはあげねーし！…って、場地どこ行った？」

『あれ、そういえば。…迷子？』

「いや流石にそれは…。あ、あれマイキー君たちじゃないッスか？」

千冬くんの視線を辿ると、場地くんと仲良さげに話す三人がいた。そのうちの一人と目が合う。


……待て、こっち来んな。

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