初めまして、命の恩人です。【東卍】

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「これは、ガキの喧嘩だ。殺し合いじゃねぇんだよ。
…それなのに、何で死人が出るんだよ…ッ。可笑しいだろ、こんなの…」

『…うん。君の言う通りだ』


彼の正面に立ち、視線を合わせる。


『私は柊A。君の名前は？』

「名前？…松野、千冬」

『松野くん。君に会わせたい人がいます。騙されたと思ってついて来ない？』


しばらくの沈黙。


「…は？何言ってんだよアンタ。小学生じゃねぇんだから、ついて行くわけないだろ」

『まあまあ。それに、松野くんは喧嘩が強いんでしょ？いざとなったら私のこと殴れば良いじゃん』

「女子に手は出さねぇよ」

当たり前のように、そう告げる松野くん。

『……そっか』


…12年後の"東京卍會"はね、女であろうと平気で手出すんだよ。クスリ、売春、裏カジノ、闇金…。

今の君には、想像もつかないだろうね。



『…まあいいや。早くしないと日が暮れちゃうから行くよ。松野くんに拒否権はありません』

そう言って彼の手を掴む。

「は？！ちょ、待てよ…！」

文句を言いながらも私の後ろをついてきてくれた。

何故か手は振り払われなかったので、繋いだままにしているけど……。


『(…手、すごい冷たくなってる)』

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