48話 ページ10
・赤井視点
「……そんなバーボンばかり飲んでいないで、ライとかも飲んだらどうだ」
「…嫌ですよ。ライ苦いですもん」
「子供だな」
少し残念に思いながらも、それ以上は何も言わなかった。
随分と飲むな。明日休みなのもあるんだろうが、ほぼこれはヤケ酒なんだろうな。
「あんま飲みすぎると、お前寝落ちするだろう」
「飲んで眠るくらいしなきゃ、やってられません」
「珍しいな、お前がそんなに根に持つとは」
「……自分でもよく分かんないんですよ」
無自覚か。ハァーと大きく溜息を吐く。
どうしてこの2人は基本的に優秀なくせに、こちらの事に関してはこうも不器用というかポンコツなのか。
巻き込まれるこっちの身にもなってくれ。
まあ、互いに自覚していない同士。……そんな奴に可愛い妹分をくれてやる気は今の所無いのだが。
このまま何も進まないようなら、場合によってはFBIにこいつを引き抜く事だって出来なくもない。
公安になれるほど優秀な上に、大抵のことは出来るAなら、向こうでもやっていけるだろう。
……本気で、それをやろうとしたら、降谷くんは本気で俺を殺しに来そうだな。
酒が回ってるのか、俺自身もロクでもない事を考え出して、頭を軽く振る。
酒が回ってきたのか、船を漕ぎ始めたAは無防備だった。
……昔の方がまだ猫みたいに威嚇していたというのに、今じゃこれだ。
うとうととしているAからグラスを奪い取り、それでも何も反応しないところを見ると、相当酔ってるし、眠いのだろう。
Aの隣に座って、ゆらゆら揺れるその頭を俺の肩に預けさせれば、すぐにAは寝落ちした。
昔からこいつを知ってる身としては、こいつは確かに女になったものだなと痛感する。
高校の時からこいつは確かにどこか大人びていたが、まだ幼さが残っていた。
だが、久々に会ったのもあって、余計に思う。妙に色っぽくなったものだなと。
だがこいつからは男の匂いは全くしない。
(俺のタバコの匂いでも染み込ませてやろうか)
そうすれば、多少なりとも警戒するようになってくれるだろうか。
こいつ、こんな眠こけてるところ見ると、どうも俺をただの師匠くらいにしか思っていない。
(マーキング、になるのか。でもこれ、本気で降谷くんに殺されかねないな)
色々と難儀なものだな、と再度溜息を吐いて、せめてもと、眠りこけるAの頭に小さくキスを落とした。
「Good night.」
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ちゅん(プロフ) - 番外編みたいです(;_;)パスワード知りたいです（ ; ; ） (2021年3月7日 14時) (
レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
闇月 - イラストが最高で思わず保存したいと思ってしまいました！ (2019年9月25日 19時) (レス) id: ceaacc411b (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - なんかもう理想すぎるストーリーが見つかってまだまだこれから頑張れる。ありがとうございます。これからも頑張ってください。 (2018年4月28日 12時) (レス) id: 6434e4011a (このIDを非表示/違反報告)
まさき(プロフ) - 蒼衣さん» こんにちは！いきなりごめんなさい…。用件は下の私のコメントと同じです。よかったら見てみてください！ (2018年4月22日 22時) (レス) id: 8f71bf94c7 (このIDを非表示/違反報告)
まさき(プロフ) - 湊叶さん» こんにちは。突然すみません！パスワードなんですが、作者さんの作品一覧のページのコメントを見ると書いてありますよ！脇から失礼しました！ (2018年4月22日 22時) (レス) id: 8f71bf94c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遥
| 作成日時：2017年10月23日 18時
