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・太宰視点
「ち、ちゅうやさん、それはだめ！」
樹君の腕の中でバタバタと暴れるAだったが、樹君が其れを抑え込んでいた。
全員の視線が集まるのは、中也の端末に写る、熊の着ぐるみを着せられたAの姿。
動き難いのか転んだ姿が撮ってあったり、エリスちゃんに可愛がれてたりと様々な写真を見せられる。
「万物が涙する可愛さ」
「同感です。処で貴方、その写真は売っています？言い値で購いましょう」
「誰があんたなんかに購わせるかっての！中也さん！私も欲しいです！お金が必要なら樹のバイト代で積むんで！！」
「何でだよ！！？」
後に中也から知る事になるのだが、森さんの“切り札”は効果を発揮しすぎたようで、先程までの険悪な雰囲気は何処へやらだ。写真が欲しいと強請るいい歳こいた大人と子供に挟まれながら、ぷるぷると顔を真っ赤にするA。
此方の情報は例え端末越しにとはいえ渡すのは危険だと判断しているのだろう。中也は一枚現像されたAの写真を魔人に手渡した。
「其れでもう此処から去れ。そして此れ以上の干渉は俺が許さねえ。破ったら如何なるかは、判るよなァ？」
「…善いでしょう。良い物は頂きましたし」
「何で此奴にあげるんですか中也さん！」
魔人を此奴呼ばわりとは本当に希ちゃん怖いもの知らずだよね。
結構野生的な勘が強い子なのかもしれない。素性さえ知らなければ魔人の顔は世の女性は見惚れるものだろう。
だが希ちゃんの反応を見るに、此れは恐らく生理的嫌悪感からくる反応の様に思える。
魔人は懐にAの写真を仕舞った後、意味有りげに微笑んだ後その場を後にした。最後まで噛み付いていた希ちゃんは恨めしげにその背中を睨み続ける。
「絶対碌な事考えてないあの男…！」
其れはまあ、うん。間違ってないよ。
中々の勘の鋭さだ。私も気を付けないとなあ…と思っていると、樹君の腕から抜け出したらしいAは中也をぽかぽかと叩いていた。
凄い真っ赤。余程恥ずかしかった様だ。
「あれは本当に恥ずかしかったのに…！」
「悪ィ悪ィ。でもあの怖い兄ちゃんはもう来ねえからよ。飯屋で好きなもの好きなだけ頼んで良いから」
そんな光景を横目に、私の端末が通知で震えて何かと思えば、森さんの所で撮ったらしい大量の写真が送られて来た。
「手前も此れで落ち着け」と云わんばかりの顔を一瞬向けられて、しょうがないなあ、と今回ばかりは素直に云う事を聞くことにした。
こーんな良い物貰っちゃあね。
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遥@携帯の調子悪くて返信遅れます(プロフ) - コメント一括にて失礼します。最近携帯の調子悪いので…皆様お待たせしました。次の話でとりあえずは彼の話は一旦終わりとなります。最後まで書き切りますので、それまで見てくださると嬉しいです。 (2019年10月13日 20時) (
レス) id: 5776c56060 (このIDを非表示/違反報告)
至恩(プロフ) - お久しぶりです！わーい更新だー！って通知見て思いました！ (2019年10月13日 7時) (レス) id: 77907255a2 (このIDを非表示/違反報告)
月夜の死神(プロフ) - わわ…！更新待ってました！これからも頑張って下さい！ (2019年10月13日 1時) (レス) id: eb1a5cc196 (このIDを非表示/違反報告)
或 - どストライクで大好きな作品です！応援してます！！ (2019年9月27日 13時) (レス) id: 62feb543dd (このIDを非表示/違反報告)
フェルト - すごく大好きです！頑張ってください！ (2019年9月26日 18時) (レス) id: 00cb91440a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遥
| 作成日時：2019年2月15日 19時
