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お隣さん *おついち ページ15

私の好きな人は緑の似合う爽やかなお隣さん。

私が引っ越してきた時からお世話になっていて、彼のお友達である兄弟とも仲良くなった。

一緒にご飯を食べたりゲームをしたりしているうちに私はいつの間にかおついちさんを好きになっていた。でも最近は私もおついちさんたちも忙しそうでなかなか会えずにいる。

ある日家から帰ると、彼の家の前に知らない人が立っていた。背が高くて少し厳ついお兄さん。
どうしたのだろう、と見ていると、視線に気がついたのかお兄さんがこちらを向いた。

?「ん?あ、もしかしておついちのお隣さん?A…だっけか」

おついちさんのお友達かな?というかどうして私の名前を?

「えっと…どちら様ですか?」

?「俺はおついちの友達で今日秋田から遊びに来てんだけど、アイツ買い物すんの忘れてたとかで今いなくてな。仕方なくここで待ってんの。お前のことはおついちと兄弟から聞いてたから。隣に可愛くていい子が住んでるって」

それで家の前で…っておついちさんたち、なんて恥ずかしいことを…!

「そ、そうだったんですね。はじめまして、Aです」
?「はじめまして、メロやんで〜す」

メロと名乗る彼はシルバーの指輪が目立つ手を差し出し、握手をしてくれた。とりあえず、悪い人ではなさそうだ。

メ「ったく、おついちおせーよ。こっちは腹減ったし暑いっつーの!」

そう愚痴をこぼした彼はどれくらい待っていたのだろう。この時期は夜であってもかなり暑く、ずっとこんなところにいたら倒れてしまいそうだ。

「あの、メロやんさん、おついちさんが帰ってくるまで私の家に上がっていきますか?外よりは少しは涼しいですし。ビールくらいなら出せますし…」
メ「えっ、ビール?!」

余程ビールが好きなのだろうか。彼の目がキラキラしだした。

メ「じゃあお言葉に甘えて、お邪魔しちゃおっかな〜」
「ふふ、どうぞ。」

私は部屋に入ると冷房をつけ、冷蔵庫からビールを取り出して彼に渡す。

メ「あざっす!いただきます!」

プシュッといい音が聞こえたかと思うと、彼は既に飲み出していた。なかなかにいい飲みっぷりである。
するとメロやんさんの携帯が鳴った。それはおついちさんからの着信だったようで。

メ「おせーよまだ帰ってこねーの?…………ま、今はAの家でビール飲んでるからいいけどさ〜。あ?うん、そう。…フッ、じゃあ早く帰ってこいよバーカ」

電話を切ると「すぐ帰って来るってさ」とニヤニヤしながら彼は言った。

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作者名:shirö | 作成日時:2018年7月9日 23時

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