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お「Aちゃんも男女問わず人気なんだよ。この前も、他部署の男の子に詰め寄られちゃったよ。Aちゃんと付き合ってるのかって。」
？！
驚いた私はおついち先輩を見る。そして、兄者さんも同じような顔で先輩を見ていた。
「な、なんですかそれ…」
お「ん？Aちゃんが気づいてないだけで、ファンいっぱいいるのよ？もちろんその子にはちゃんと付き合ってないって言っておいたけど。」
兄「へぇ…？」
兄者さんはなぜか不機嫌そうな表情で、また窓の外を見つめた。
私は先輩に家までの道を教えながらたわいない話をし、そして時々兄者さんの方をチラリと見た。その横顔は本当に綺麗で吸い込まれそうだった。
何度目だっただろうか。ふと兄者さんの方を見ると、外を見ていたはずの兄者さんと目が合ってしまった。兄者さんも、そしてきっと私も驚いた顔をして、恥ずかしくなった私はそっぽを向いてしまった。
そんな2人の様子をミラー越しに楽しそうに見ている先輩の視線に気づかずに。
お「Aちゃん、ここ左？」
「あ、はい！そこを左に曲がってまっすぐ行ったところにあるマンションです。」
お「はいはーい」
先輩は指示通り私の家の前に車を停め「僕ここの近くに住んでるよ、お互い今まで気づかなかったね」と笑った。
兄「ほら、行くぞ」
「へ？」
突然兄者さんに手を掴まれた。
兄「部屋まで送ってく」
「えっ、あ、ありがとうございます…！」
お「じゃあAちゃん、また月曜日ね」
ヒラヒラと手を振る先輩に頭を下げ、私はずんずん進んでいく兄者さんのあとを小走りでついて行った。
エントランスをくぐりエレベーターに乗り込むと、私に階数を尋ねて当たり前のようにボタンを押してくれる。あぁ、やっぱり兄者さんは優しいな…
そう思っている間に私の部屋がある3階に着いてしまった。部屋の前まで行くと名残惜しいがお別れだ。
「兄者さん、ありがとうございました！本当に楽しかったです。」
兄「…ああ、またな」
兄者さんはそう言って私の頭に手を乗せる。高校生の時、遊んだ帰りはいつもこうしてくれていたのを思い出す。
兄「相変わらずちっさいな、Aは」
ふっと笑う兄者さんの目はとても優しくて…目が離せなかった。
少しの間目を合わせたまま撫でられていると、兄者さんは「じゃ」と手を挙げて戻っていった。
部屋に入った私はベッドにダイブ。
「あんなのずるい…やっぱり好きだよ、兄者さん…」
そう呟いて、しばらく起き上がれなかった。
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スネゾカペ - 完結((´；ω；｀))とってもいいお話でした...！苺さんの新作まってます(書ける時間があればの話ですが...) (2018年8月7日 9時) (
レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
苺。(プロフ) - スネゾカペさん» ありがとうございます( ´ω` )/本編は終わりましたが、また別のお話でもよろしくお願い致します！ (2018年8月7日 1時) (レス) id: bced30bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
スネゾカペ - 更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年8月6日 1時) (レス) id: 0af73918fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺。 | 作成日時：2018年7月9日 8時
