残り７日 ページ18
.
「キャー！
蕎麦屋から出たばかりだというのに、私達はそんな悲鳴をき聞きつける。
「チッ……！Aは付近の一般人の保護を頼む！」
「ちょっと……もうっ、しょうがない」
私から遠ざかる轟くんと敵を見送りながら、私はヒールの低いパンプスを鳴らして避難を呼びかけ……
.
.
.
.
「おっと。動くなよ？」
背後から首筋にナイフが当てられる。
……複数犯だったんだ。
「……貴方達、何やらかしたの？」
大して怯えない私に腹を立てたのか、後ろの敵(声からして男)のナイフを持った手に力が入る。
「……アンタ、勇歌Aだろ？女優さんがここで顔を切りつけられたりなんかしたらァ、大変だよな？婚約者の爆心地でも読んでみるか？目の前でキズモノにしてやるけど」
……成る程。
無能ね。
「うーん、彼は呼ばないわ。その後が面倒だし」
「ハァ？おいおい、自分の心配しろよ」
私は、“知ってる”。
「する必要ないわよ」
どれだけ、“顔”が人の目を釘付けにするか。
「あの人呼ぶと、貴方が生死を彷徨う事になるし、彼にそんな手間はかけさせられないな」
女の子のポーチの中は秘密道具だらけ。
私ははその上……
「ッ〜！！ふざけんじゃ」
「ふざけてないけど。このゴミクズが」
−−グザッ！
「っつーッ！！？」
「あ、ちょっと深くなった」
男はアスファルトの上に膝をついて、左の脹脛を押さえる。
だって、そこ−−
パンプスに仕込んだナイフが刺さったんだもん。
私は男性に多い脚をある程度開ける特徴を利用して、気付かれない様に左脚を男の脚の間に忍び込ませた。
そのまま、飛び出た刃が、男の脹脛にクリーンヒット。
首筋に当たりそうだったナイフは、顔が影になって見えなかっただろう右手で握って抑えた。
さっきの「ちょっと深くなった」は、手に切り込みが入り過ぎたって意味。
まぁ、リカバリーガールに治癒してもらおう。
蕎麦食べたから、きっと1発で治癒できる筈。
「クッソアマァ……！！」
睨み上げる敵に、わざと作り笑顔を見せる。
「じゃあ貴方は人間以下って事だよね〜」
.
.
.
「プロヒーロー・『シングアクター』。どう？私の珍しい戦闘シーン」
いやらしく微笑んで、息を吸い込む。
大丈夫。しっかりと捕まえるから。
「『子守唄』」
伊達に私、ヒーロー科卒業生じゃないのよ？
.
ラッキーアイテム
革ベルト
幸運を呼ぶキャラクター
死柄木弔
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星奈 - このお話好きだ！(←お茶子ちゃん風) 今日見つけてテスト習慣なのにも関わらず一気読みしちゃいましたw ツンデレならぬキレデレのかっちゃんと夢主ちゃんを想像してニヤニヤしちゃいました。 これからも頑張って下さい！ (2018年10月5日 14時) (
レス) id: 06bbc7b5d5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：NIGHTMARE DOLL | 作成日時：2018年6月6日 23時
