- ページ16
…
裏口まで歩いていると、少し離れたところで写真を撮っていたシズニたちが居た。
マネージャーは連絡があるからってスタスタと先に歩いて行ってしまったため、この場所には私と彼女たちしか居なかった。
「え、待ってあれ誰？」
「めっちゃスタイルいいじゃん…」
そんな声が聞こえてきて、やっぱり今の曖昧な立ち位置にいる私のことなんて誰も知らないんだって。行ったところで色々言われるのは目に見えてきた。
やっぱり申し訳ないけど、帰ろうかな
そう思った時。
「姉さんだよ！絶対！」
「……えっ、まじ？嘘…」
「嬉しい〜(泣)会えた(泣)」
「声かける？いや、邪魔しちゃうかな…」
なんて声が耳に入ってきた。
その言葉を聞いた私は、
思わず振り返って彼女たちの元へ歩み寄る。
「君、私のこと知ってるの？」
なんて、自意識過剰とも捉えられる言葉を投げかけると、1人の女の子は首が取れるんじゃないかレベルで頷き、目から涙を流して「知ってるに決まってるじゃないですか！」と応えた。もう1人の女の子はいまだに現状が把握できていないのか、放心状態である。
「もう会えて嬉しいです！」
「ドリショ見に行かれるんですか？」
「……えっと、」
そう投げかけられた時、会場の裏まで来てるのにすぐに返事ができなかった。どう答えようかと思った時、私は彼女たちに「私なんかが行っていいのかな…？」なんて言っていた。それを聞いた彼女たちは驚いた様子を見せつつも、泣いていた女の子が私の目を見てこう言った。
「…どんな理由があれ、行く資格がない人間なんていないと思います、」
「私もそう思います。何があったかは分からないけど、行ってみたら何か変わるかもしれませんよ」
「……っ、」
私はファンの子達に何を聞いていたんだ。
そして、彼女たちはなんで優しいんだ。暖かいんだ。
「って、生意気なこと言ってすみません！
でもなんか悩んでる様子だったから！」
「ここまで来たなら行きましょ！
ほら、スタッフさん？も待ってるみたいですし！」
そう言って振り返ると、私が遅かったのか入り口で仁王立ちして待ってるマネージャーが見えた。
「ありがとう。君たちのおかげでなんだか勇気出たよ」
「いえいえ！私も姉さんに会えて良かったです！」
「お詫びに、サインでもなんでもやらせてよ(笑)」
「えっ、いいんですか！」
「久しぶりに書くから上手くできないかもだけど…」
…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1549人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
無題(プロフ) - ありがとうございます( т т ) そのお話、私も書こうと思っていました！ぜひ書きたいと思います！いつも見てくださりありがとうございます^ ^ これからもよろしくお願いします~♡ (2023年2月6日 0時) (
レス) id: 98ac8a6dbe (このIDを非表示/違反報告)
水恋(プロフ) - この作品本当に面白くて大好きです！お気に入り登録もしちゃいました！♡リクエストなのですが、夢主ちゃんがMAMAで日本に来た時、ドリムちゃんたちのコンサートに行ってたくさん絡むシーンが見たいです、、無理言ってしまってごめんなさい！更新頑張って下さい♡ (2023年2月4日 22時) (レス) @page12 id: b9026dcaf5 (このIDを非表示/違反報告)
無題(プロフ) - 名無し87778号さん» コメントありがとうございます( т т ) 頑張ります( т т )！ (2023年2月4日 9時) (レス) id: 98ac8a6dbe (このIDを非表示/違反報告)
名無し87778号(プロフ) - 続き楽しみにしています🥺 (2023年1月25日 20時) (レス) @page9 id: fec6041023 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：無題 | 作成日時：2022年12月28日 20時
