９８羽 ページ13
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すっかり日も落ちたその日の帰り道。Aはひとり家とは反対方向に歩いていた。それは母から入ったメッセージが理由だ。
「(オムライス作るのに卵買い忘れるってどういうこと……？)」
我が母親ながらそのそそっかしさにため息が零れた。丁度部のコールドスプレーもきれていたし、Aは少し遠い大きなスーパーへと赴いた。
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「(スプレー、テーピング……あ、スクイズも古かったし……。)」
記憶を頼りに、手際よく籠に品物を入れていく。現在の手持ち金額の関係で変えるものには限りがあるから、特に必要なものだけを選ぶのがまた難しい。
難しい顔で頭を悩ませていれば、「げ、」という濁った声が聞こえてきた。その声に何処か聞き覚えがあって顔を上げれば、今度はAも「うわ、」と苦い顔をすることになる。
「……なんでお前がここに居んの。」
「……及川サン。」
お互い微妙な顔で牽制しあう2人。その沈黙を先に破ったのは及川だった。
「なんでお前こんな時間にここにいるわけ？お前ここら辺住みじゃないでしょ？」
「買いたいものがあったので。居たらなにか不都合ですか？」
自分でも不自然と分かるくらいにこりと笑顔を浮かべれば、及川は眉をぴくりと動かした。引きつった表情で「ほんっと可愛くない奴……。」と苛立ちを押さえ込んでいる。
及川は天才を嫌う。その詳しい理由は定かではないが、そんな理由などAとしてはどうでもいい。嫌われている、という事実だけで充分だ。北一と白鳥沢、中学時代から因縁の深いライバル高同士、そして及川が最も敵対する牛島のいわば右腕……及川に嫌われる要因は充分に分かっているとても納得は出来ないけれど。
自分を嫌う相手をわざわざ好いている義理はない。そいういうわけで、Aも及川に好意的などではない。こうして2人の微妙な敵対関係は出来上がった。
「まぁいいや。」と投げやりに呟いた及川は、次に好戦的な笑みを浮かべた。細められた瞳にはしっかりと自分が投影されている。
「やっと会えた機会だし、言っとくけど……春高、覚悟しときなよ。」
春高。もうすぐそこまで迫ってきている大きな舞台に、Aは生唾を飲んだ。
ずっと考えていた。春高に向けて、自分がチームに貢献できることは何か。悶々と悩んでいたそれが、及川とであったことですっと具体的になっていく。そうして殆ど条件反射で、Aは行っていた。
「及川サン……偵察、させてもらえませんか。」
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希(プロフ) - 130羽の三大が三台になってます。たぶん三大だと思います。 (2017年7月18日 21時) (
レス) id: b9f12d00ff (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - ページ29の"低空飛行"が"低空引こう"になってますよ！ (2016年12月26日 17時) (レス) id: 476a1e2e74 (このIDを非表示/違反報告)
花宮幸ヤ(プロフ) - ミッキーさん» 長い間レスできずに申し訳ないです…。そちらの方を長い間更新止めててすいませんでした(；-；)これからコツコツがんばりますので、これからも見ていただけたら幸いです(´×ω×`) (2016年8月3日 13時) (レス) id: 16a4b4f29a (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー - テニスの王子様の更新をしてください！楽しみにしてます。 (2016年7月24日 19時) (レス) id: f565134c71 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - 汐李さん» ノンノンノン！← 赤葦、木兎さん、リエーフ、夜久さんが好きなのでそれぞれ字を取りました（*´ω｀） (2016年3月22日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔 x他2人 | 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年2月27日 3時
