04. ページ4
「えっ？！ちょっと将明くん、大丈夫？！」
「っう……っはあ、はあ…っ」
やばい。涙と嗚咽が止まらない。自分が情けなかった。
「なんでっ、なんでだよぉ…っ！ねえ、いいかげんこっち向いてよ…っはあ…！」
自分でもありえないほど涙が出た。女子の前で、感情に任せて泣くなんてかっこ悪いと思いつつもそんなことを考える余裕なんてなかった。
「とっ、とりあえずこれ！使って」
長い付き合いが故、彼女は俺が鼻炎だということをわかっている。実際に今だって鼻水が止まることを知らないようだ。
ボタンが全部残った制服で必死で涙を拭い、差し出されたポケットティッシュを力なく受け取ってひとまず鼻をかんだ。
「…じゃあさ」
「ん？」
校庭から賑やかな声が聞こえてくる。今目の前で目線を合わせてくれている彼女も友達と写真を撮ったりしたいだろう。それなのに、俺なんかに時間を割いてくれている。
彼女の全てが愛おしかった。
俺は、最後の勇気を振り絞って言い放った。
「これからもさ！好きでいてもいいっ？！」
本当は彼女と付き合いたかったし、願わくばその先まで進みたかった。好きという気持ちを共有したかった。
決して諦めたわけではない。一種のけじめなのだと、自分で自分に言い聞かせた。これからも一途に彼女のことが好きだ。
俺の必死の訴えを聞いたAちゃんは、すぐに笑顔になると、
「もちろん！」
と言ってくれた。
これからも仲良くしてね、と付け足して。
この時俺は、思わず彼女の手を握っていた。
幼稚園ぶりだった。
帰り際にすれ違った際、いつでも連絡してね、とあの頃と変わらない笑顔で言われた。
だから俺も、俺にも連絡してねと返した。
Aちゃんもしばらくは忙しいだろうし、俺も落ち着いたらご飯にでも誘おう。
このときは、そう思っていた。
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ｍａ(プロフ) - みやさん» コメントありがとうございます！千葉ちゃんメイン少ないですよね（笑）そう言っていただけて嬉しいです、頑張ります(^.^) (2019年12月12日 20時) (
レス) id: fc77e0e2fe (このIDを非表示/違反報告)
ｍａ(プロフ) - リカさん» ありがとうございます、、！これからも応援してあげてください（笑）更新頑張ります＾＾ (2019年12月12日 20時) (レス) id: fc77e0e2fe (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 中々千葉ちゃんのお話を見かけず、やっと出会ったこの作品！更新待ってます(*´`) (2019年12月12日 0時) (レス) id: 911787e19f (このIDを非表示/違反報告)
リカ - 更新楽しみにしてます！毎回、千葉ちゃん！！って応援したくなるくらい引き込まれます（笑）続きが気になります！ (2019年12月11日 1時) (レス) id: 4a7cb51f4d (このIDを非表示/違反報告)
ｍａ(プロフ) - なぁさん» ありがとうございます…！そう言って頂けると本当に嬉しいです。気怠い感じを表現できているのなら嬉しいです＾＾（笑）気まぐれ更新ですが、今後もよろしくお願い致します。 (2019年12月8日 13時) (レス) id: fc77e0e2fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｍａ | 作成日時：2019年11月21日 22時
