初めての一目惚れ【及川徹】 (ページ11)

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待ちに待った日曜が来て、

どれほどこの日を楽しみに生きてきたか！

部活後に速攻で着替えて、うちに帰って、

シャワー浴びて、すぐに家を出る。

それから急いで向かうのはAちゃんの最寄駅。

駅を降りれば、

キョロキョロしている後ろ姿を発見した。

　
初めて私服を見るけど、

まじで可愛すぎない？

　

『Aちゃんごめんね。

待った？』

声をかけると振り返って

「あ、及川さん…！

全然待ってないです！」

そう言って首を振るAちゃんからは、

すごくいい匂いがして、

　
『私服可愛すぎない？』

「…変じゃないですか？」
　

なんて不安そうに下から覗き込んでくるこの子は、

相当な小悪魔なんだと思う。

　

『可愛すぎて可愛い』

なに言ってんだろ、俺はと思っていると

Aちゃんはすぐに顔を赤くする。

「…及川さんもすごくかっこいいですよ」

その言葉を聞いた瞬間、熱く感じる顔。

2人して顔を真っ赤にしながら俺たちは歩き出した。

好きな子にかっこいいって言われると

こんなに嬉しいもんなんだ

って言いたいけど今日はまだ秘密。

　
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