外交官様 ページ3
聳え立つ城壁｡
一等高い塔の上ではためく赤い旗｡
それを窓の向こうに見て､私は震える手を握ることで緊張を悟られないように､前方に座るその人の手元を見ていた｡
「…うん､書類に不備は無いめう」
「めう…」
茶髪のアシンメトリーな髪に､ちょこんと頭に乗る赤い小さな帽子｡
糸目であろう目元からは表情は読めず､アヒル口？のような､にゅん､とした口は手で隠れて見えない｡
彼は､オスマン様｡
国の大臣をまとめ､軍の参謀のような役割を担う方だ｡
また外交官も務めていらっしゃる方でもある｡
「不備は無いし礼儀正しい､強さはまあ後で測るとして…うん､合格やで」
「はい､ありがとうございます」
「にしても､ほんとにモナさんに似てるなあ｡でもクライスさんにも似てるめぅ」
「母に似てるとは､よく言われます」
本来なら､この後総統閣下と幹部の方々､婚約者の方々へ挨拶に行く予定だったのだが､会議が入ったため明日になるらしい｡
今日は自室と部屋がある棟と仕事場､施設等の説明だけらしい｡
「部屋ん中で全部済ませられるように設計してあるから､料理も出来るしお風呂も入れるめぅー」
「…豪華ですね？」
「君は期待の星やからねー､それに御父上から一人部屋にしてくれないかって言われてん」
「………申し訳ありません」
おとん！！！！！！！
内心顔がしわくちゃになるが､それを表に出すようなことはしない｡
なんなら苦笑いで頑張ったぞ褒めろ｡
「まあ娘に過保護になるのは分かるからなぁ…そんなに気にしないでいいめぅ」
「御心遣い､感謝致します」
この国のいい所のひとつとして､女性を下に見ないところが上げられる｡
国の幹部達も兵士も国民も､女性を対等に見て尊敬している｡
まあ､先代辺りはやばかったらしいけど｡
「ここやで」
案内されたのは､控えめな装飾の艶やかな色合いの扉｡
部屋の中は必要最低限の家具が置いてあり､最も目を引くのは天秤付きの大きなベッドだ｡
「凄い､ですね」
「これは餞別めうー､就任おめでとうカイリちゃん」
めうめうと頭を撫でてくるオスマン様に硬直する｡
えっ？？？？？この人こんな人だっけ？？？？？？
もっとこう…真面目でお堅い方だと思ってたけど…？？？
「……えっ､あ､ありがとうございます」
「んふふ､緊張してるみたいやけどあんまり気ぃ張らんでもええよ」
お部屋は後で次は仕事場と施設の説明めうー､と私の手を引いて歩き出す｡
いやちょっっっっ………力強ぇな！！？？！？
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明太子なげっと - あぁ…良いところ？で終わっている…！！ゆっくりでよきなので更新お願いします！待ってます！！ (4月16日 22時) (
レス) @page48 id: 9b9289fd09 (このIDを非表示/違反報告)
東の番長第2号(プロフ) - コメントありがとうございます！リアルが忙しく思うように更新が出来ていませんが､お待ちしていただければ幸いです！ (2022年12月25日 7時) (レス) id: 4d2a866f52 (このIDを非表示/違反報告)
古着 - はぁ…()最高！！更新応援してる！ (2022年12月25日 1時) (レス) @page34 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
おおお - 面白かったです！更新ゆっくりたのしみにしています！ (2021年12月29日 23時) (レス) id: 957fa2aa3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東の番長第2号 | 作成日時：2021年3月4日 21時
