白雪姫 snm3 (ページ43)

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成長ページ43

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歌舞伎の演目を話し合う会議でスタッフから
Aを腹筋太鼓から外した方がいいって案が出た

本番は長いし、体力が続かないのではと不安の声が上がった

その後にはドーム公演も控えている

ふっかは目を閉じて考えてる

「Aは十分にやれるだけのパワーを持ってます」

「それは分かってる、でもね、女性には生理もあるし、体にかかる負担は大きいし、そこら辺の配慮は本人からは言い出しにくいだろ？」

「それは」

「Aはプロです、ステージを自分の体調で壊すなんてことはしません」

黙ってたふっかが言った

「Aはできます、体調が悪くてパフォーマンスが劣るときは俺がAを舞台から下ろします」

「いや、でも女の子にあの激しい太鼓を叩かせるなんて
批判されたら、舞台どころじゃないだろ？」

「女性だから、って理由で外すのも問題じゃないですか？」

そう言ったらようやく黙ったけど

「問題になっても知らんぞっ」って投げ捨てた

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稽古中のAを呼ぶ

「どうしたの？ひーくん、何か問題？」

「なぁ、Aって生理痛どうなの？」

「何急に、私の生理が何か問題にでもなったの？」

うまく誤魔化せなくて

「それ、ほんまに言うてるん？」

「スタッフから配慮して腹筋太鼓はやめた方がいいって意見がでた」

「ひーくんも同意見？」

「そこに関しては心配してない」

「そっか、ありがとう
どうしてもしんどい時は言うから」

Aは安心した顔をして笑った
何度もこういう思いを経験してるんだろう
おれは何がしてやれる？

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Aは24公演休む事なく演りきった
Aの見せ場の一つ鷺娘では見事な舞を披露し、その後に続く腹筋太鼓では力強い音色を響かせた

最初、滝沢くんから加入の話を聞いたとき
マジか…そう思った
でもAが加入して明らかに風向きは変わった
それは内も外も

Aはまだ15だった
妹みたいで守ってやらなきゃ、そんな気持ちだった

でも気づけば可愛いい少女は強くて美しい女性になっていた

Aの側にいるといつも心臓が騒がしくなる
ずっと誤魔化していたけど、もう無理だわ
あんなにカッコいい姿魅せられて惚れない訳ねーよ

もう卒業したし、いいよな…