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「かのじょ…」
グクの彼女と名乗る女の子は隣のクラスの人気者だった。
戸惑う私に彼女は自ら私の手を取りぎゅっと握る。
圧を感じるような握手ではなく、本当に優しくて友好的な握手で私は余計心が痛んだ。
この子は心が綺麗な子だ。きっとグクの事を本当に好きで付き合ったんだと瞬時に理解できた。
私はそれがすごく辛かった。
．
それなのにグクは私のそんな気持ちを弄ぶかのように、彼女とは行動せずに私にくっついた。
行きも帰りもお昼も彼女ではなく、私にいつも通りに駆け寄ってくる。
それを見た周りの子はまた口々に私に白い目を向ける。
「空気読めよ」「彼女さんが可哀想」「性悪女」
そんな罵声を浴びるのは当たり前の事だと私でも思う。私の隣を平気な顔をして歩くグクは自分が何をしているのか分かってるのだろうか。
「ね、ねえグク。」
「ん？」
夕焼けが地面を呑み込む帰り道。
グクはいつも通り彼女に「Aと帰るからじゃーね」と言って私の隣に並ぶ。
そんな状況に耐えきれなくなった私はグクにこんな事はもう辞めよう、と提案する事にした。
「もう私と行き帰り一緒になるのも、お昼をを食べるのも辞めよう？」
「…………何を言ってるの？」
「そのままの意味だよ。だってグクにはあの子が＿」
あの子が居るじゃん。そう言おうとした時グクが動かしていた足をピタリと止めて私を見る。
私よりずっと身長が高いグクに見下ろされるように此方を見つめるグクが何だか怖くて目を逸らした。
「だってA俺が居なくなったら1人になっちゃうじゃん」
「私の事は気にしなくていいよ。
…1人は慣れてるし、最悪オッパが居るし…」
「……でも俺はAが心配で1人には出来ない。お前に彼氏が出来るまで離れてやれない。」
ぐ、と私の腕を掴むグクは「わかってよ」と私の顔を覗き込む。
やっぱりグクは私の事を保護対象としか見てない。
私と一緒に居る理由なんて所詮そんなもんだ。
その事実に何度目かもわからない胸の痛みが襲った。
＿＿＿私はどうすればいいの？
自分の下駄箱に溢れる画鋲を見つめながら
私は深いため息をついた。
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咲綺(プロフ) - 続きが見たいです！！ (2020年5月23日 22時) (
レス) id: a2e0669daa (このIDを非表示/違反報告)
Pちゃん（）(プロフ) - 続き書かないんですか？めちゃ気になります！ (2019年12月6日 18時) (レス) id: 00ec3437ee (このIDを非表示/違反報告)
ぐろす - けっこー経ちましたけど更新しないんですかー？楽しみにしてまーす！ (2019年12月6日 17時) (レス) id: 63cd4095fc (このIDを非表示/違反報告)
Pちゃん（）(プロフ) - 続き書かないんですか？ (2019年10月16日 0時) (レス) id: 00ec3437ee (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - とても面白いです！！ヤンデレグクちゃんたまりません。シスコンジミちゃんにも守ってもらって、優男テヒョンにも守ってもらえて主人公ちゃんが羨ましいです(笑)更新楽しみにお待ちしてます！ (2019年8月15日 0時) (レス) id: 202f553fa0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飛鳥 | 作成日時：2019年6月12日 23時
