○ . 結局ただの憶測に過ぎない ページ45
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そういやひーくんも番号知ってたじゃんね、
なんて話しながら喫茶店のパフェをつつく。
外は薄暗くなっている。
日がすっかりと短くなったな〜。
仕事中だったから手短に電話を済まして、
終わってから改めて会っている次第です。
『んで、どーしたの?』
本題に踏み込もうとすると、あーとか、えーとか、
ちょっと進みづらい雰囲気にしてくるひーくん。
痺れを切らして少し強めに聞いてみる。
岩「ん……あのさ。お嬢の意見が聞きたくて」
『と言いますと』
岩「俺らデビューしてよかったのかな?と」
『なんでこんな新参者に聞く?笑』
ちょっと笑ってみた。
そしたらひーくんもニッ、と口角が上がる。
岩「何があったとかは言えないんだけど、
メンバーがちょっとバラバラになりかけてて」
目を伏せて話し始めるひーくん。
目の前には大好きなスイーツがあるのに目もくれない。
わたしは無心でもくもくと食べながら聞く。
岩「まぁ気付いてるとは思うけど樹達とも上手くいってないんだよね」
『んーまあなんとなく察してはいたし、
それとなく噂も聞いたりしてた、よ』
岩「なぁ、俺ら デビューしてよかったのかな」
2度聞いてくるってことは、
やっぱりわたしの口から答えが欲しいのかな。
パフェにがっついてた手を止めて 真剣な目でひーくんを見つめるわたし。
岩「……目がマジなんだけど、お嬢」
『マジな顔して言うね
デビューして良かったと思うよ』
思うところがいろいろあるかもしれない。
でもそれは偉い人達の都合で彼らが操作されてるだけかもしれないし、彼らは悪くないかもしれない。
いろんな憶測が飛び交っているけど、それは結局ただの憶測に過ぎない。
本当のことは彼らしか知らないし、
きっとわたし達はこれから先一生知ることはないんだと思う。
だから今は知らないフリして、ただ純粋に
この人たちを支えたい。
なんかそう思った。
『だって夢だったんでしょ?
夢、叶えちゃいけないなんて法律無いけど』
岩「相変わらずお嬢はサバサバしてるよなー」
『ふふ、サバ缶だからさ』
岩「え?」
『あ、いや 何でもない』
とにかく話題を変えようとあれこれ話してるうちに
喫茶店が閉まる時間になってしまった。
お会計を済ませて外に出る。
岩「まじありがとな、お嬢」
『何もしてないけど…』
岩「送ってくよ」
『いや!それは大丈夫!』
岩「怪我人そのまま帰す男何処にいる?」
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ひーくんも優しいね。
○ . 友達ってよりも家族に近い形→←○ . もしこれが本当だったとしたら
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作者名:みつまめ | 作成日時:2020年6月1日 15時