わたしはテレビを見ない。 (ページ5)

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○ . 雑誌に売らないでねページ5

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気が付けばもう０時。終電が近い。
明日も仕事。ヤダな。

Snow Manの皆さんも明日仕事があるみたいで
そそくさと帰り支度を始める。

深「突然呼び止めちゃって申し訳なかった！」

靴を履きながらふっかさんが言う。

『あー、全然！楽しかったんで！』

途中途中でひーくんさんが水をくれたり
だてさんが気にしてくれていたおかげで
わたしは酔いが醒めかけていた。

『てかすみません、馴れ馴れしくタメ口きいたり
呼び捨てしたりして』
深「それは気にしてないから！むしろタメ口の方が
俺らも喋りやすいからさ(笑)
あと…
今日のこと、雑誌に売らないでね！」
『？？』
深「話してた内容とか場所とか！」

あぁ、そっか。この人たちアイドルだった。
デビュー？してなくてもアイドルはアイドル。

『大丈夫大丈夫』

手をヒラヒラさせて答えると「よかったー！」と
ふっかさんがガッツポーズをした。

さん付け、しなくていっか。

一足先に外へ出ると、
蓮が大きく深呼吸していた。

なんとなくさっきのキスを思い出す。

目「ねえA」
『なんですか？』
目「敬語やめてよ」
『あ、うん』

目「この後ヒマ？」

わたしの肩に手を置いて耳元で囁く。

『明日仕事だし終電もうすぐだから
帰らなきゃ』

冷静を装ってみる。

でも心臓はドキドキだ。

目「ふはっ、真面目かよ」

空を見ながら笑う蓮。

目「Aの時間、俺にちょーだいよ」

そう言うとポケットからスマホを出して
何かを探しているような素振りを見せた。

『なにしてるの？』

目「はい、ここに来て」

見せられた画面は地図。
見た感じ…住宅街？っぽいな。
ここからはそんなに遠くない。

目「スマホ貸して？」

言われるがまま渡すと慣れた手つきで操作をする。

目「送っといたから」

は？？と思って慌ててスマホを取り返し見てみると
画像フォルダの中にさっきの地図のスクショがある。
いつの間に…

目「airdrop な。」

なるほど分からない。

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エアドロップとかいう難しい言葉が
どうしても噛み砕けなかったけど、

蓮の家なんだな、ってことは分かったよ。