わたしはテレビを見ない。 (ページ24)

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○ . 都合のいい女ポジション？ページ24

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あー、寝てるよ…叩き起さなきゃ……

宮「こんなつもりじゃなかったのに…
みんな、公演終わって気が抜けたのと
姫が来てくれて嬉しかったのと
いろんな感情が混ざってはしゃぎすぎちゃったね」

空いてるグラスをまとめながらだてさんが言う。

わたしとだてさんしか起きてないこの状況、何？

紙のゴミ類を1箇所にまとめていると、
さっくんが寝返りを打った。

ごろんごろんしてんなぁ、可愛いなぁ。

しゃがんで観察してると、
後ろからトントンと誰かが肩を触ってきた。

振り向くとふっかだった。

深「起きたぁ」

まだまだふにゃふにゃのふっか。

『おはよ。さ、帰る支度しよ？』

腕時計をチラッと見るともう1時。さすがにヤバい。
順番に起こさなきゃ…と立ち上がると

深「今日は俺んち来て」

困った。

蓮とは付き合ってないし、何も無いけど、
ちょっと考えちゃったりするわけで。

てかそもそも今日わたし仕事！(笑)

送り届けることは出来ても、
一緒に過ごすのは無理。

『ごめん、仕事なの』
深「じゃあ仕事終わったら俺んち帰ってきてよ」

帰ってきて、って……
さすがにヤバいんじゃないの。

これって都合のいい女ポジション？

だてさんの方を見ると、聞かないフリしてせっせと片付けてる様子。

そんなやりとりをしていると、みんなが徐々に起き始めた。

向「んあ～～～～寝てもうた…うわ、めめきゅん顔パンッパンやで？！」

目「うわ最悪…」

顔をペチペチ叩きながらわたしのところに来る蓮。

目「A、起きてたんだ」
『わたしはずっと起きてたよ』

一緒にいたふっかをちょっと睨むと、近くにあった水を一気に飲み干す。
ふっかもなんとなく蓮の鋭い視線に気付いてたみたいだけど「ひーかーるーっ」と言いながらひーくんの元へ行った。

目「この後…来る？」

『ごめんさすがに…今日仕事なの』

同じように断るわたし。

目「そっか。せっかく久しぶりに過ごせると思ったのになぁ」
『ほんとごめん』

なんだか気まずくなって、トイレに行くフリをして廊下に出た。

靴を履いてイスに座ると、
追いかけてくるようにふっかが来た。

『やめてよ、行かないよ？』

何言われるかなんとなく察知してたわたしは即座にお断りの文句を言う。

深「んじゃお願い！相乗りでいいから一緒に帰って！タク代出すし、俺んちで降ろしたりしないから！」

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そんなに懇願されたら…頷くしかないじゃん。