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おくさんの能力3 ページ28

_____



ロー「手品……?」



Aはそう言うと黒手部を外しローの手を握り、さすりはじめた。



ローにしてみればAの体温は心配する程冷たかった。



ロー「……?」



『そうね……じゃあ』



『ローくんの好きな食べ物はおにぎり?』



ロー「!……あァ。」



『好きな本は……医術が多いけど、ヒーローものもあるわね』



『ピストルよりは刀や剣が向いてるかしら?体重の乗せ方が上手ね。』



そしてしばらくしてAの肩がぴくりと揺れた。



『それから……妹の名前はラミ……ちゃん?』



バッ



ローは思わず手を引っ込めた。



ロー「……なん、で」



その表情は驚きと不安、そして不気味さを物語るようだった。



『手には手の記憶があるわ。おにぎりを食べるには手を、本を読むには手を、刀やピストルを握るのも手よね。』



Aはローが驚いたことは予想の範疇のようで、淡々と話す。



『……そして、妹と手を繋いだり、頭を撫でていたのも手。』



ロー「……」



ローはその特徴的な帽子を深く被り、顔を隠す。



『……もっと記憶を掘り下げるためには脳……つまり頭の記憶を読む必要があるわ。それも情報量が多いから私に負担がかかるんだけどね』



Aはローの物悲しい雰囲気を読み取ると、一呼吸置いてから黒手袋を手にはめた。



ロー「……」



ローはAと目を合わせないように床を見ていた。



するとポン、と帽子を撫でる手の重さが。



ロー「!」



『これが私の能力の全てよ。』



きっと前ならば、Aの能力を忌み嫌って遠ざけていたかもしれない。



しかし、今ローの目の前にいるAは笑っているが眉を下げ、何故か悲しげなな表情をしていた。



その表情を見てしまえば、やはりローにはAは不可思議で海賊らしくない存在。



……でも、以前の嫌悪感は湧かない、不思議な、とにかく分からない感情で胸が満たされていくのだった。

おくさんの胸の内1→←おくさんの能力2



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茶灯まって(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» ありがと嫁子ちゃーん!!!ちまちま更新です……相談!是非!どぞ!!!イラストは描けたら楽しい😎😎😎 (2021年10月12日 23時) (レス) id: 14d735e2d0 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - まっちん落ち着いたら是非!!無理しないでね☺️更新楽しみにしてるよん (2021年10月12日 20時) (レス) id: a99a4d7f0e (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - まっちん時間あるときイラストの相談させてー!!!私も練習して描けるようになりたい!!! (2021年10月12日 20時) (レス) @page31 id: a99a4d7f0e (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - またきゅんしたら騒ぎにくるからね(^q^)w (2021年9月20日 1時) (レス) id: ed06bfeab3 (このIDを非表示/違反報告)
茶灯まって(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» ウフフフフ…ぶち上げてますぅ…嫁子ちゃんのラブレt(((コメントしかと受け取ったぜい……( -`ω-)✧ (2021年9月19日 23時) (レス) id: 14d735e2d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茶灯まつ | 作成日時:2021年9月3日 23時

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