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ギラリと嫌に光る刃物。
僕の手に握られているそれは、いつもAが美味しい料理を僕に作るためのもの。
頭を掴む手を離してあげて、包丁を持つ手をAの方は向ける。
顔色は一切変えないが、内心焦っているであろうA。
「 いいよ。続きはベッドの上だ。 」
にこりと笑ってあげて、Aの華奢な体を持ち上げ肩に担いだ。
履かれたままのハイヒールと少しはだけた上着。
そんなのお構いなしに二人のベッドまで連れて行き、勢いよく投げつけた。
「 うッ、 」
抵抗なしに倒れ込むAは、隙を見せて油断する。
「 さあ、浮気性なAちゃん。僕じゃ物足りなかったんだよね?今から満たしてあげるし、僕の事しか受け入れられないように体を上書きしよう。 」
包丁を思い切り振り下ろし、脚に刺した
真っ白なシーツの上に飛び散って、赤が広がる。そして抜いては刺してを繰り返す。
同時に痛みに叫ぶ悲痛な声は僕を求める喘ぎ 声のようだった。
「 まずは、僕以外に会いに行けないようにこの足を切り落とす。
二度とこんなハイヒールも履けないのはちょっとしんどいだろうけど、僕がいるときならどこにでも連れて行こう。 」
「 あ"ぁ"ッッ、や、めてッ!さとる、さんッ 」
「 君ってさ、いつも"やめて"っていうけど、こう言うベッドの上じゃ"やめて"はGOの合図なんだよね? 」
俺の奇行は止まらない。
無意識に上がる口角と、熱くなる体にどこか心地よさを感じた。
「 …そんで次は、左手の薬指以外の指を落とそう。結婚指輪さえはめておいてくれたらそれでいい。
僕以外に触れることをしなくて済むし、何より僕が一生連れ添ってあげないといけない体になる。
そうして僕をずっと頼るんだ、僕なしでは生きていけないと。求めるようになる、気持ちだけでなく体が。 」
「 ねッ、ねえ、やめてよ。もう、どこにも、いかないから。 」
涙を流し必死に僕に許しを乞う姿は滑稽で、僕に向けられる真の涙は美しかった。
「 大丈夫、命があるんだから怖くないよ。僕もずっとついてるし。 」
「 何より、愛しているよ。A。さ、僕にも聞かせて。 」
「 …愛、してる。悟さん、ッ 」
「 アハハよくできました!花丸百点ッ! 」
グチュ
両足は見るに耐えなく赤黒く染まった。
「 うん、いいね。さ、指輪をはめて。 」
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リクエストありがとうございました。こんな感じですかね?
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麦芽糖(プロフ) - 舞香さん» ありがとうございます!更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします! (2021年2月17日 9時) (レス) id: 590a187e25 (このIDを非表示/違反報告)
舞香(プロフ) - め、めちゃくちゃ好きです……!こういうのを求めてました…!これからも頑張ってください、応援してます!! (2021年2月16日 21時) (レス) id: 26fd9ad117 (このIDを非表示/違反報告)
麦芽糖(プロフ) - yuunaさん» リクエストありがとうございます。また書けそうでしたら書きますので、しばらくはリクエスト停止させていただきます。いつも読んでくださりありがとうございます(^^) (2021年2月16日 19時) (レス) id: 590a187e25 (このIDを非表示/違反報告)
yuuna(プロフ) - とても面白かったです!またリクエスト失礼します!高専五条がメンヘラで一般人夢主が文ストの太宰治みたいな性格で浮気性なのが見てみたいです!! (2021年2月16日 19時) (レス) id: a73b6209c2 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - ナナミンがメンヘラ見たいです (2021年2月15日 16時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦芽糖 x他1人 | 作成日時:2021年2月15日 7時