【呪術廻戦】呪い愛はお好き？【短編集】

だるま落とし【虎杖悠仁】 ページ22

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「 おーい！A先生！ 」



後ろから大きな声で私の名前を呼ぶのは、宿儺の器であり高専一年の虎杖。
びっくりしたのもあって、束で持っていた大量の資料をぶちまけてしまった。




「 げっ、先生何やってんの。 」

「 いや、虎杖が急に大声出すから！！ 」




すぐに駆け寄って紙を拾う虎杖に、ツッコミを入れながらもテキパキと手を動かした。
こういう優しさが他の一年にも二年にもあればいいのにと内心思う。


拾う音だけが廊下に聞こえる中、たまたま取ろうとしていた紙が同じで虎杖と手がぶつかった。



「 あ、ごめん。 」


「 ううん大丈夫。 」



私は特に気にすることなくそのまま手を動かし続けた。
だが、目の前の虎杖は違ったらしい。


固まったまま、彼は声を発した。





「 先生ってさ、なんでそんなに可愛いのに彼氏とかいないの？ 」

「 へ、あぁ、えーと、まあ色々あるのよ。 」




ぶっ飛んできた質問に高校生相手にマトモな回答を出すことが出来ず適当に流した。

口には出さないが、そういうフレンドと気楽にやっていきたい派なのだ。




「 …俺さ、先生タイプなんだよね。 」


「 え。そうなの？嬉しいこと言うじゃん。 」




「 うん。ちなみに、俺ここ来て先生と会ってから夢があってさ。 」


「 なになに？ 」



少しだけ口元が緩む。
異性、といっても生徒だが、こうやって褒められるのも悪くない。

だけど、虎杖は私の想像を遥かに超えてきた。






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