無気力少女と未来の海賊王 (ページ24)

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二十三話ページ24

今日はマキノさんのところでご飯を食べようとお店に向かっているとルフィの声が聞こえた。

「なあ！なあ！マキノ！シャンクスたちいつ戻ってくるかな？」

「ふふ、ルフィは船長さんたちのこと好きねえ」

「おう！俺も船に乗せてくれねーかな！」

赤髪海賊団が来てからというものそのセリフもいつもの会話となった。確かに彼らは海賊というにはいい人すぎると言うのはわかるけど、海賊になりたいかと言われれば私は違う

盗み聞きするかのように中に入るのを躊躇うAはそのまま耳を会話に傾けていた

「ウタとの勝負もまだついてないし！次は絶対俺が勝つ！」

“ウタ”と言う名前が出た途端Aの心がざわついた

何故こんなにも彼女の名前を聞くだけで動揺するのかAにもわからない

Aと仲が悪いわけではない
ウタがいい子ってことはAもわかってる
キライでもないしイヤなことをされたわけでもない

なのに何故だろうか…
こんなにも、気分が沈むのは…

「ウタにも早く会いてーな！」

「っ…！」

その場にいたくなくて、これ以上話を聞きたくなくて
Aはその場から離れた

ーーーーー・・・

「はぁ、はあ……なんで、逃げたんだろ……」

ルフィからウタの話題が出るのがイヤだった
それは何故？

最近、Aの中にあるひとつの疑問だ

部屋の片隅にはウタにもらった服の入った紙袋がそのままの状態で置いてある。一度も手をつけていないその袋を触る気はAにはなかった。

“ウタ”という言葉自体がAにもって禁断の呪文となって彼女を拒否している

こんなの、今まで感じたことのない
ルフィとはずっと一緒だった

何も考えずにただ一緒に遊んで修行して様子を見てた

ウタが来てからはルフィとウタが仲良くて私は蚊帳の外のように感じることはあった。だけどウタがキライというわけではない

ただ、２人を見ていると
自分中に黒いモヤが広がるような気分になる

嗚呼、そうか…

「わたし、………ウタに“シット”していたんだ…」

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少し間が空いて申し訳ないです。
思ってたより多くの人に見てもらえて恐縮です。
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