Pseudo romance (ページ12)

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#11 ページ12

「......そりゃ怒るわよ、普通」

『え、』

マネージャーが視線を向けた先には声を荒げているテヒョンさんと、それを落ち着かせようとしているメンバーの皆。

あんな顔するんだ。＿＿＿＿

きっと表では見せない姿なのだろう、周りの焦り具合、反応からして分かる。

でもキムテヒョンさん。私は場違いなのでしょ？＿＿＿＿相手が変わるだけ、なんの不自由もないじゃない。

「でもこうなった以上、やるしかないから。できるわよね、」

『うん、ナンシーさんの役をやったらいいんでしょ？』

「ナンシーさんの役じゃない、今この瞬間から、その役はあんたになるの！分かったら行ってこい！」

『......はーい。』

未だ騒がしい、その横を通って着替えに向かう。すると丁度よく、昨日私が身につけていた衣装を身にまとった彼女と鉢合わせた。

メリハリのある体をやけに強調して。なんか満足気に見えるけど、そんな役じゃないから。

「.......(人1)だったわよね？改めてよろしくね、(人1)」

『.......はい、くれぐれもこの仕事舐めないように』

出された手は握らないまま、その場を立ち去る。

それでも彼女の気分はいいんだろう。鼻歌なんて歌いながら。

一生懸命な自分がまるで馬鹿にされてるみたい。

本当この世界に正義は通用しないんだな。所詮彼女のような人で溢れかえって、言いなりなんだ。＿＿＿＿