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一話 ページ3

「っは」

目を開ければ見慣れた木の天井。

あぁ、そうだ。今の俺は竈門、竈門Aだ。

もう、あいつの、無惨の兄ではない。

ほら聞こえる声。戸の方から兄一人と下の兄弟五人の声。

「おはよう、母さん、みんな」

辺りを見渡せば寒い雪積もりの中、炭を背負った炭治郎がいる。

「兄さん、俺も行った方がいい?」

「ダメに決まってるだろう! 熱も下がったばかりなのに」

ちぇっ腰に手を当て怒られてしまった。

「でも、」

「じゃあAには料理を手伝ってもらいましょう」

「母さん、俺だって男だよ。力仕事だって」

はぁあ、こんな身体じゃなければ

――なんて、前世の弟も何回思っていた事か

「じゃあ兄さん気をつけてね」

「わかった! ありがとなA、花子も。行ってきます!」

きっと、体の芯から冷やして帰ってくるだろうし、何か暖かい汁物でも作ってみようかな。

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作者名:フクラム | 作成日時:2019年11月10日 12時

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