同級生3 ページ5
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朝の7時45分
俺は自身の席に腰を下ろし、頬杖をつきながら外を眺めていた
家にいても何もすることがなく、自然と朝早くに目が覚めてしまう俺は、いつもこの時間帯に登校している
…俺、もうジジイ気質出てんのかな
「………あれ」
2階の窓から中庭を見下ろすと、そこにはスキップをしながら花に水をやる女子生徒がいた
「何だあいつ…4月ん時は男子だったよな…てかテンション高過ぎだろ…」
確か花に水やりをするのは環境委員だったはずだ
俺が言うのもなんだが、こんな朝早くから水やりってのも難儀なもんだな
黙ってその女子生徒を眺めていると、その女子はふっと上を向いた
俺は視力があまり良くないためその女の子の顔は確認出来ないが、確かに目が合った気がした
「やっべ……って、あ?」
不自然なくらい気まずくなることを容易に想像出来た俺はすぐに顔を背けた…が、背けてから横目で外を見てみると、外にいる女子生徒は手を大きく振っていた
今この時間に、今このタイミングで手を振るということは、恐らく…いや、十中八九俺であろう
これで俺じゃなかったらもう恥ずかしさで死ぬ
俺はもう1度外に顔を向け、小さく手を振り返した
「…俺なんかに手振るなんて、どんな変わり者だよ」
己の行動を振り返り、俺は静かに机に伏せた
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かっち(プロフ) - めっっっっっっっちゃくちゃ面白いです…。なんでしょう、この嫌悪感がなさすぎる夢主ちゃん。最高ですね。霊幻師匠もかっこいいし、最高すぎるし、めちゃくちゃ大好きです。更新待ってます! (2022年11月11日 23時) (レス) @page11 id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:坂丸 | 作成日時:2019年2月14日 20時