ぶりっ子、前世を思い出す ２ 【鬼滅の刃】

ぶりっ子 ５２ ページ6

＊



『…………あ、起きた？』

｢…………！｣

『あんまり動かない方がいいよ。頭打ってるみたいだし』


頭が痛むのか、手をそこに添えて上半身だけ起こそうとする彼女をおさえる。

無理やり触ったのが悪かったのか、カナヲちゃんがビクリと体をふるわせ、私の手を軽く叩く。

……………………あ、そっか。


『……ごめん、急に触っちゃって。嫌だったよね』

｢……｣


何も言わずにこちらを見るカナヲちゃんに、苦笑いをうかべる。カナヲちゃんは至って無表情。表情筋をピクリとも動かさない。

……最近、柱の人達とかカナヲちゃんたちに会ってなかったから麻痺してた。
そんな簡単に話しかけない方が良かったよね。


｢………｣

『え？……あ、私の羽織』


やっとカナヲちゃんが動いてくれた。
その視線の先と手にあるのは私の羽織。
何もかぶせるものがなかったから、結局私の羽織をかぶせたのだ。

……これも嫌だよなっ！！多分！(悲しい)


｢………………ありがとう｣

『えっ？…あ、カナヲちゃん動いても大丈夫なの』

｢……｣


カナヲちゃんが何か言うと同時に私に羽織を渡して立ち上がる。………返事ないけど足取りしっかりしてるし大丈夫かな！！？


｢…………｣


後ろを1回向いたかと思えば、また森の中に消えていってしまったカナヲちゃん。









………………いや、カナヲちゃん妖精だったの？？(可愛すぎてなくなる語彙力)

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