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美優side
Valentine。散々悩んだけど手作りにした。
記念日とかイベントに関心が無い隆ｸﾝ。
もし断られたらとか、受け取って貰えなかったら…
そう思うと連絡する事が出来なかった。
ﾚｯｽﾝの日だし。
けど、どうしても渡したくてｽﾀｼﾞｵの前で待ってる…。
「あれ、美優ちゃん？何しとるん。」
「あっ、真ちゃん。お疲れ様。その…、Valentineだから…？」
終わって直ぐに出て来た真ちゃんに声を掛けられ、隆ｸﾝが落ち込んでたって教えてくれて
期待なんてして無いって思ってたにのに予想外の返事にびっくり…。
「…実は、連絡出来なくて。」
「相変わらず、アホやなぁ〜！」
真ちゃんに笑われ、からかわれたりもした。
義理チョコを渡すと、「手作りやないの？」なんて意地悪を言いながらも受け取って貰えた事にホッとした。
真ちゃんが帰り、ﾚｯｽﾝ生がﾊﾞﾗﾊﾞﾗと出て行く…
だんだん人気も少なくなってきたのに隆ｸﾝはまだ出て来ない…。
それから暫くたった頃、疲れた顔をして出てきた隆ｸﾝ。
「隆ｸﾝお疲れ様。」
「えﾂ？美優？何にしてんの？」
「あの。えっと…、Happy Valentine♪」
紙袋を手渡した。
「美優。。。俺、俺貰えないと思ってた…」
少しｳﾙｳﾙする隆ｸﾝ。
「ｻﾌﾟﾗｲｽﾞしてみた(笑)」
怖くて連絡出来なかっただけだけど…
ぎゅうって抱き締めてくれた
「ずるいよ。。。俺、マジで凹んでたの。
何の連絡もないからさ…。
ほんと。マジでめっちゃ嬉しい♪」
申し訳無い気持ちでいっぱいになった。。。
「ねぇ、見ていい？」
「うん。」
持って居た紙袋を地面に降ろしてケーキの箱を開ける隆ｸﾝ
紙袋……綺麗に包装された包みがたくさん…。
「ﾁｮｺﾚｰﾄｹｰｷ？わぁﾊｰﾄだ〜♪」
「美優。ありがとう。すげー嬉しい♪」
「良かった。」
「大事に食べるね♪」
受け取って貰えてほっとした…
けど、ﾁｮｺたくさん貰ってるのが少し気になった…
受け取ったんだって胸がﾁｸｯと痛んだ…
大丈夫…。
隆ｸﾝ喜んでくれたから、気持ち伝えてくれたから。
左手をぎゅっと握りしめた…。
不安に思う事なんて１つも無いよね。。。
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作者名：ayu | 作成日時：2017年10月27日 7時
