19話 ページ21
第二艦隊司令長官からの命令を受け、私の担当している持ち場へ急いだ。
私の担当している場所は主砲なので46cm主砲弾を用意する。
用意できたからといってすぐ装填できるわけではない。
この46cm主砲弾は1460�圓△覦戮箸討盻鼎燭ぁ�その為数人がかりで持ち上げなければならない。
時間をかけ装填するも、まだうつことはできない。
照準を合わせなければいけないから、艦橋にいる司令官からの指示を待つ。
そこで私は疑問に思った。今日の天気は海はとても穏やかだけれど雨雲が低く垂れ込み暗いのに敵機を発見することはできるのだろうかと。
見つけることができたとしても当たるのか？
この戦況をどう有利にするのか。
この雲のせいで敵からはとても良い的だ。
そう疑問に思っていてもただの水兵にはどうすることもできないわけなのだが。
取り敢えず今目の前の事に集中しなければならない為遠回しに負けるかも知れない、なんて言う考えを頭から追いやる。
そこで頭上の司令官から命令が下される。
「敵艦載機に向けて全主砲攻撃開始、撃て」
命令を受け、主砲が上に向き私達はすぐ耳を塞ぐ。
その直後爆音と共に6門の主砲が火を噴く。
残念ながら艦載機には当たらなかったようで、艦載機の群れはまるで私達に対し後ろ指を指すかのように悠々と飛んでいる。
大和の主砲弾は散弾の為比較的当たりやすいと思うのだが、やはりプロペラ機の機動性には勝てないのかと思わず舌打ちしそうになるのを抑える。
墜落しなかった爆撃機達から落とされる爆弾。
ヒューと言う高音と共に落とされる爆弾は音の変化がないので、確実に私達の頭上に落ちてきている。
一部の人達はこの投下時の高音を死神の口笛と呼んでいる。
私はこの音が嫌いだ。耳を劈く様な凄まじい音のソレは、主砲付近に降り注いだ。
「――い…ッ!!」
途轍もない痛みに跪く、頭部を触ると生暖かい液体が止めど無く溢れていた。
これは血だと言うことを理解するに容易かった。
頭を抑えながら辺りを見渡すと、艦橋底部に穴が開いている。
きっとこの破片が頭に刺さったのだろう。
痛みよりも怒りの感情が勝り、その破片を引き抜き艦載機を睨みつけた。
――良くも我が主力艦隊旗艦大和を傷つけてくれたな
私はあの忌まわしき艦載機達を撃ち落とすには、どうすればいいかを必死に考えた。
「艦載機……空母……母艦……あっ、そうか！！」
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фата*(プロフ) - エリア51さん» コメントありがとうございます。少しばかりマニアックではないかと不安でしたが、その様なコメントを頂き嬉しいと共に安心致しました。更新頑張りますので、物語の終わりまで暫しお付き合い下されば光栄です。 (2017年1月23日 6時) (
レス) id: aa5819e46f (このIDを非表示/違反報告)
エリア51(プロフ) - 10話や11話がとても細かく書き込まれていて、艦が好きな私はのめり込んでしまいました。とても素敵ですね。ご活躍応援しております。 (2017年1月22日 22時) (携帯から) (レス) id: ad264a6ef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのあ。(プロフ) - 菊桜さん» 読んで下さり本当にありがとうございます！更新頑張りますね！ (2016年6月2日 13時) (レス) id: aa5819e46f (このIDを非表示/違反報告)
菊桜 - とても言葉が綺麗だなぁと思いました。凄いですね、お疲れ様でした。これからも頑張って下さい。応援しています。 (2016年6月2日 6時) (レス) id: a6eb43f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのあ。(プロフ) - 成瀬さん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2016年6月2日 4時) (レス) id: aa5819e46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：фата* | 作成日時：2016年6月2日 3時
