第4話 ページ5
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そして来る、火曜日放課後。
顧問の武田先生が運転してくれたバス内は、とにかくトラブルだらけだった。
それは何といっても、日向の必殺・田中の股間にダイレクト嘔吐攻撃。
バス内にも臭いが充満してあやうくもらいそうになったけど、なんとか堪えたところで目的地に到着。バスを降りたところですぐさま田中の元へ駆け寄る。
『田中、ジャージ大丈夫？』
「はっはっは…これが大丈夫に見えるか？」
『…なんかごめん』
ビニール袋を三重にして入れられたゲロジャージを掲げる彼に、少し同情した。
1年生が入ってくる前は関わるのはめんどくさいとか言ってたけど、後輩に吐かれても怒るような表情ひとつ見せないところを見ると、かなりいい奴なのだ。
『とりあえず、それ洗ってくるから貸して』
「えっ、いいよ悪いし」
『そのまんまの状態で放置してたら後々すごいことになるよ。
準備の方は出すだけの状態にしてあるし、潔子さんにも大地さんにもここ離れる許可もらってるから。安心して任せなさい』
「じゃあ…頼むぜ。今度なんか奢るわ！」
『いいって別に…』
田中からビニール袋を預かって、駆け足で水道場へと向かう。
いくら準備はほぼ完璧とはいえ、潔子さんにあまり迷惑はかけられないし。
『…って、水道場どこよ』
他校に入ったことなんてないし、もちろん水道場の場所も分かるはずがなかった。
走ってきてしまったせいで、全然人が通らないから声を掛けて人に尋ねることもできない。
どうしようか…なんて考えていると、後ろから足音が聞こえてきた。
これはチャンスだ！そう思って振り返る。
「何か困ってるの？助けてあげようか？」
白地に水色のラインが入ったジャージを羽織り、にっこり笑顔でひらひらと手を振る茶髪の長身。
「…ってあれ、Aじゃん。こんなとこで何してんのさ」
『……及川さん』
正直あまり見たくなかった顔が、そこにいた。
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ふぃる(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます！なんて嬉しいお言葉…！！のんびり更新ですが、これからもどうかよろしくお願いいたします(^^) (2020年3月12日 13時) (
レス) id: 57a4697fd9 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - めっちゃ好きです。このお話読んでふぃるさんのファンになりました笑これからも応援してます！！ (2020年3月2日 8時) (レス) id: 012863f737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふぃる | 作成日時：2020年2月7日 11時
