四話 ページ5
「それで?彼の血が飲みたいと…」
『うん。隣の席で我慢出来る気しない』
「んー…まず彼と親しくならないとじゃない?アンタが“吸血鬼”ってこと他の子にバレたらヤバいっしょ?」
『そうなんだよね…』
私は吸血鬼だ。両親もそのせいで殺された。
よく物語に登場するような吸血鬼とは違い、誰でもいいから血をよこせなんて言っていたらそれこそ生きていけない。
小さい頃は自分が吸血鬼だと言うことは知らなかったが、中学になり急に喉が渇いて仕方なくなった。
そして、叔父達に教えて貰い、叔父達の血をさっきの美咲のように飲ませて貰った。
小さい頃から仲がよかった美咲には最近おかしいと気付かれ、全て話した。
美咲は全部信じてくれて、自分も血を分けてくれると協力してくれた。
美咲はとても口が堅く、その事を親にも言っていないそうだ。
美咲も貧血になってしまわないか心配しても、私は血気盛んだから心配ないと言ってくれる。
本当にそうなのだが。
「じゃあ明日から清川と仲良くなんないとね!私も協力する。」
『ありがとう、女神。』
「褒めでも何も出ねぇぞ。」
本当になにも出なかった。
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作者名:璃音哀 | 作成日時:2017年3月21日 13時