貧血少女の秘密【ky】 (ページ36)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:28,600 hit

三十五話ページ36

＊美咲side

Aが危ない。

私の父が作ったペンダントが悪かったわけじゃない。

Aは血を見ると制御が効かなくなるのだ。

「A大丈夫だから…こっち」

Aの手を引き、このプールで人がいないところに行く。

「清川。アンタも…」

視界に入ったのは、思い切り切り裂き魔であろう男を脅している清川と藤原。

切り裂き魔は本当に反省したようで、私達の方に頭を下げて帰って行った。

ちゃんとその後、清川達も来た。

まぁ、殺気立っているが…

「A、大丈夫か？」

Aに声をかける清川。

「今話しかけたら危な＿」

『美味しそう…』

Aが清川に噛みついた。

「っ…」

「離れて！Aは今制御出来てないの！そのままだとアンタの血飲み干されるわよ！？」

「…いいよ…」

「はぁ！？アンタが死んだら＿」

「Aは絶対自分で止めるから。」

…負けた。

…清川の方がA信じてあげられてるじゃない。

「わかった。でも、本当に苦しくなったら離れなさいよ。私も一度それで病院送りになってんのよ。」

「おう…。A～まだ飲むのかー？」

清川はAの背中をさするような形になっている。

そんな清川の首に噛みついているA。

他人から見れば凄いことになっている。

「飲むのは別に構わねぇけど…Aは俺が死んじゃってもいいのか…？」

不安げに問いかける清川。

本当に互いに依存してるのかあの二人は…。