貧血少女の秘密【ky】 (ページ3)

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二話ページ3

「？…大丈夫か？お前貧血で倒れたんだろ？」

全然大丈夫じゃないです。
貴方の香りが。

「あ。俺、清川拓哉！キヨって呼んでくれ！」

『っ…はい。…暁、A…です。』

「大丈夫か？まだ体調わりぃの？」

『大丈夫…です。』

「ならいいけど…」

やっとキヨ君は先生に視線を戻した。

長いよ…早くして…！

少し離れた席だが、美咲が見えた。
私を心配してくれているようで、こっちを見ている。

後で、助けてくれ。目で訴える。
すると、美咲は親指をたてた。

「はい！ということでこれからよろしくお願いしますね！」

やっと先生の話が終わった。
今日はこれで下校だ。

光の速さで美咲が私の席にくる。

「A！大丈夫！」

『うん。大丈夫…早く帰ろう…』

立ち上がって鞄を持ち、歩き出すと。
キヨ君が

「またな！」

と、声をかけてくれた。

私は微笑みながら手を振った。

「？仲良くなったの？」

『いや、隣だから少し話しただけ。』

それよりも…

『帰り。私の家来て。』

「あー。渇いたの？」

『そう。入学式の最初から殆ど意識なかった。』

「そんなに！？なんで昨日言わなかったの！」

『忙しいと思って…』

「めちゃくちゃ暇してたんだけど。」

『なんだと…』

言ってくれればいいのに…