月夜 百五十一夜目 ページ34
「なんだと？」
強制ログイン、狩り。物騒な言葉に思わず眉根を寄せてしまう。
「Playmakerは正義感が強いからなぁ〜。きっと罪のない……あ、いやハッキングしてるから罪はあるか。まぁでもハノイと全く関係のない人たちがどんどんアナザーの犠牲になるのには流石に耐えられないだろうなぁ〜。」
ニコニコと満面の笑顔で大きすぎる独り言を、わざとらしく呟くレジー。その表情からは悪意と愉悦しか感じ取れない。
「俺を、挑発しているのか」
「え？私ただの伏せカードだから詳しいことはな〜んにも知らないよ？今のだってただの独り言だしなぁ。でも、もし本当に気になってたなら、自分で調べれば良いんじゃないの？」
【おっまえ……、性格悪いってよく言われんだろ】
「おっ、Aiちゃんも鋭いね！うん、リボルバーとかスペクター君とか、いろんな人に言われまくっててもう飽き始めてる頃だよ！」
【自覚あんじゃねーか！！】
「でもさ、別に私の性格とか、そんなに気にすることじゃないと思うけどね。」
カチャリ、と音を立てて、掃除し終わった白のクイーンがチェス盤に置かれる。
「だって、もうすぐその問題は解決するから。」
「どういう意味だ」
「んふふふふ。それは内緒。私が教えてあげなくても、いずれ分かる日が来るよ。それまで是非楽しみにしておいて。」
そう言いながら、彼女はまるで悪戯っ子のように笑う。
「それじゃあまたね、Playmaker」
パチン、とレジーが指を鳴らした途端、グンっ、と体が後ろへと引っ張られる。行き先は、方向的には先ほどレジーが指差していた、帰り道の横穴だろう。
【うわわわ！！なんだこれ、吸い込まれる〜！！！！】
「っ！？おい、待て……！！」
謎の力で横穴へとPlaymakerとAiは吸い込まれていき、手を振っているレジーの姿はどんどんと小さくなっていく
「またLINK VRAINSで会った時には、
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作者名：瑠伊亞 | 作成日時：2019年5月18日 21時
