交際宣言 ページ37
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藤「デートしようか」
「っへ!?」
藤「デート。外で」
「…いいの?」
藤「せっかくオフが被ったし。
俺たちおうちデートばっかで、外で会ってないじゃん」
わたしたちの関係がバレないように、
そういうのは控えた方がいいんだと思ってた。
しかも一応わたしと太輔くんって、
ファンの間で怪しまれてるし…。
だけどせっかく太輔くんが誘ってくれた。
わたしだって本当は外でデートしたい。
―――というわけで。
太輔くんが車を出してくれて、ショッピングデートに出かけた。
太輔くんはハットとカラサンとマスク、
わたしもメガネにマスクで変装した。
わたし芸能人みたい。
藤「Aに色々買ってあげたいなって思ってたんだよね」
お店は藤ヶ谷くんチョイスだった。
このあたりよく来るのかな。
事前にリサーチしてくれてたっぽい。
藤「あ、この店。Aこういう系統だろ」
「あ、このワンピかわい…」
表示されている値段に固まった。
普段そんなにね、買い物にお金をかけないんですよ。
芸能人ってこのくらいのレベルの服着てるもん?
そういえばこのお店の名前も初めて聞いたくらいだし。
やばいやばい太輔くんとの差が。
太輔くんは確かに高そうなの身に纏ってるもん。
藤「遠慮しなくていいよ。俺が全部払うから」
「やっ、それは悪い…」
藤「あんまりこういうとこで買い物しないでしょ」
「…」
見抜かれてた。
わたしが着てる服安っぽいなとか思われてたのかな。
通販かショッピングモールに入ってるところでしか買わないしな。
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作者名:わたあめなのは | 作成日時:2022年9月20日 15時