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猪「年齢は関係ない。Aは女の子なんだから。
俺らがよくして当たり前」
「…」
そんなふうに心配してもらったことって、たぶんない。
だって自分から口にしなかったんだもの。
嫌だなって思ったこと、大変だなって思ったこと。
誰にも見抜かれずに、うまくやれてると思ってた。
猪「…A!?」
「え…」
ガリさんが驚いた顔をしてた。
わたしの頬に水が伝った。
猪「なんで、泣くの」
「なんか…甘えていいのかなって」
猪「当たり前だろそんなん！」
塞き止めていたものが外れて、溢れちゃったみたい。
ぽろぽろと涙の止まらないわたしを、
ガリさんは抱きしめてくれた。
自分でもなんでこんなに泣いてるのかわからない。
呼吸がうまくできなくて、
背中をぽんぽんされながらあやされる。
橋「あっ、なに泣かしてるの!?」
偶然涼が現れた。
わたし、ガリさんに泣かされてるみたいに思われちゃうな。
橋「いくらガリさんでもAを泣かせるのは許せないよ」
猪「ちげぇって。
A無理してないかなって、甘えていいよって言ったらさ」
橋「…優しくされて泣いちゃったの？」
こくっとうなずく。
橋「それほど疲れてたんだね」
涼の手のひらが頭の上に降ってきた。
橋「時間あるときはゆっくり休んでもらいたいな」
「でも、みんなだって同じくらい疲れてるじゃん」
猪「俺らの体力なめんなよ」
橋「Aお姫様タイムを設けようか」
「お姫様タイム？」
顔を上げたら、涼はにこっと微笑んで。
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作者名：わたあめなのは
| 作成日時：2022年8月23日 15時
