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彼女の部屋は、
良い物件のマンションの一室の様に広かった。
心操は緊張の面持ちで部屋にいる。
男女が2人っきり。
というわけではなく。
「ねえねえ、お兄ちゃんヒーロー目指してるの」
「お客さんってひさしぶり！」
「ひとしくん、お菓子は和か洋どっちがいいかな」
「あ、洋で」
「彼氏？ちがうよね？」
「姉さん、私がお茶だすよ」
「ありがとう」
「こんなひょろいやつだなんて認めないもんおれ」
「頼むから髪は引っ張らないでくれ」
想像以上の大所帯だった。1人一室らしいが、彼女の部屋に大量に子供達が流れ込み、幼い子供達は心操を囲み口々に言い合い、中学生くらいの女子は彼女と並んでお茶や菓子を用意している。
「ごめんね、みんな聞いてくれなくて」
彼女は申し訳なさそうな顔をしながらも、
心操は子供が嫌いではない。
側に居る子を抱き上げたりして付き合った。
子供達は全員血が繋がっていない。
彼女の施設はヒーロー協会が保護した孤児のための住居施設らしく、特に個性の暴走化が頻繁に起こったり、敵関係に大きなトラウマがある子供ばかりが集まっている。
高校生は年長で、誘拐される以前までも年下の子供達の世話を担っていたらしく、彼女の性格からしても大いに懐かれているのだろう。
そりゃ昨日帰ってきたばっかりって聞いたし、
一緒に居たいよな。
心操は髪を掴んだりして遊ぶ男児を宥めながら、彼女と話したり、お茶や菓子を頂き、緊張は吹っ飛びもみくちゃにされて時間はあっという間に過ぎて行った。
「ひとしにーちゃんまた来てね！」
「私もヒーローになるー！」
帰る頃には子供達は心操にも大分懐いた。
帰らないで、と泣きつく子さえいた。
ボサボサになってしまった髪を流しながら子供達に手を振り、彼女は施設の門まで心操を見送った。
先程まで騒がしかったのが嘘の様に外は静かだ。
「お礼するつもりだったのに、また助かっちゃった」
みんながあんなに楽しそうにしてたのは初めて、
と彼女は嬉しそうに笑った。
「いや、俺も楽しかった」
心操も笑った。
じゃあ、と言おうとしてふと立ち止まる。
「A」
心操が名前を呼ぶと、彼女は微笑んだ。
「どうしたの、」
「い、や…何でもない。
また明日」
うん、と彼女はにこにこと微笑んで手を振る。
彼女に背を向けて、心操は歩き出した。
彼女の視界から消えた時、無意識に足速になる。
俺は、個性を使った筈だった。
何事も無いような微笑に、胸が騒ついた。
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華羅夢(プロフ) - ぽいぽいさん» 何ですって！！ぜひ死柄木くん推しになってくださいな！！彼は魅力的な男です！！コメント嬉しいですありがとうございます････！ (2021年9月19日 8時) (
レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - この作品で死柄木くん推しに傾きつつある…好きです応援してます頑張ってください!（ノンブレス） (2021年9月19日 7時) (レス) id: 1142a6ee8a (このIDを非表示/違反報告)
華羅夢(プロフ) - れのまるさん» うわああありがとうございます･･････！コメントが1番のモチベになるのですごく嬉しいです！頑張りますね！ (2021年9月14日 14時) (レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
れのまる - 死柄木さん最推しなのでこの作品めっちゃ好きです…！これからも応援してます！ (2021年9月14日 7時) (レス) id: ce403bbca4 (このIDを非表示/違反報告)
華羅夢(プロフ) - しいたけさん» しいたけさん、もしかしなくても2回目のコメントですか･････････？コメント来るのが1番嬉しいので、大喜びで話を書いてしまいました！楽しんで頂けて何よりです！！ありがとうございます！ (2021年9月11日 10時) (レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華羅夢 | 作成日時：2021年8月23日 1時
